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1jigendaddyjigendaddy   ξ゚⊿゚)ξお墓参りに行くようです

302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2007/11/08(木) 19:38:40.77 id:WshALQ4a0
>>227に先越されちゃったけど投下します

お題
幼馴染との再会
交通事故
天気予報

ξ゚⊿゚)ξお墓参りに行くようです

304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 1/6 投稿日:2007/11/08(木) 19:39:42.34 id:WshALQ4a0
 子供の頃の思い出は、いつまでも色あせないものか?
 わたしの中の記憶は、いつも靄がかかったようにぼやけていて、はっきりとは見えない。
 けれども彼女は言うのだ。

(*゚ー゚)「まるで昨日のことのように感じるの。
     目を閉じれば、あの時のこと、今でもはっきり思い出せる」

 静かに瞳を閉じ、胸元で組んだ手を震えさせる彼女をわたしはじっと見つめていた。
 こんな時わたしが男だったら、彼女の細い肩を抱いて、慰めてあげることができるのに。
 
(*゚ー゚)「ツンちゃん、お花かして」

ξ゚⊿゚)ξ「うん、お願い」

 墓の前には、古い花の代わりに、わたしが今朝買ってきた桃色のコスモスが活けられた。
 その方が、墓に眠る彼も喜ぶであろう。
 彼は男の子にしては珍しく桃色が好きで、よく友人にからかわれていた。

(*゚ー゚)「……」

ξ゚⊿゚)ξ「……」

(*゚ー゚)「……帰りましょうか」

ξ゚⊿゚)ξ「そうね」

306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2/6 投稿日:2007/11/08(木) 19:41:17.46 id:WshALQ4a0

 彼がこの世を去ったのは、もう五年も前のことになる。
 彼女とわたしと彼、三人で映画を見に行った日の帰りに、彼は車に轢かれ、あっさりと死んでしてしまった。

(*;ー;)『ツンちゃんは冷たいのね。
     幼馴染が死んだっていうのに、涙も流さないんだ』

 葬式で大粒の涙をこぼす彼女とは反対に、わたしが泣くことは無かった。
  
(*;ー;)『ブーン君は、ツンちゃんのことが好きだったのよ!』

 彼女が大声で叫び、座り込んでわんわんと泣き出しても、やはりわたしは泣けない。
 もう三人で会うことはないんだ、と思うと、悲しくて胸は痛むのに。

 
 絆というのは実に浅いもので、わたしたちはあっという間にばらばらになってしまった。
 彼にはもう会えないし、彼女からは避けられるようになってしまった。
 ただ、年に一度、彼の命日にだけわたしたちは集まる。
 そして墓に祈りをささげ、また会うこともない日々に戻るのだ。


307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 3/6 投稿日:2007/11/08(木) 19:42:36.29 id:WshALQ4a0
(*゚ー゚)「あ、雨……」

ξ゚⊿゚)ξ「傘もってないの?」

(*゚ー゚)「携帯で予報みたら、晴れだって書いてあったんだもん」

ξ゚⊿゚)ξ「テレビでは雨だって言ってたけど…」

(*;゚ー゚)「うそぉ」

ξ゚ー゚)ξ「しょうがないなぁ、折りたたみ、いれてあげる」

 こんな風に、彼女と少しでも会話できるのが嬉しかった。
 避けられて、嫌われているのかもしれない。
 けれども、彼女がわたしと言葉を交わしてくれるというだけで、たとえ嫌われていたとしても幸せだ。



(*゚ー゚)「わたし、ブーン君が好きだったんだ」

 駅に行く途中、彼女が急にそんなことを言うから、わたしはとても驚いた。
 雨粒が傘を叩く音がうるさい。聞き間違えたのかもしれない。

(*゚ー゚)「わたし、ブーン君が好きだったの」

 もう一度言う。聞き間違えではなかった。

309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 4/6 投稿日:2007/11/08(木) 19:43:58.62 id:WshALQ4a0
ξ゚⊿゚)ξ「へぇ、そうなんだ」

(*゚ー゚)「ツンちゃん怒ってるよね、わたしのこと」

ξ゚⊿゚)ξ「別に怒ってなんてないけど」

 傘を持つ手が震えた。
 すぐ隣から聞こえる声が、さっきと違い、怖かった。

(*゚ー゚)「ううん、怒って当然だよ。
     わたし、ツンちゃんに酷いこと言ったもん。
     ツンちゃんだって、ツンちゃんなりに悲しかったはずなのに」

ξ゚⊿゚)ξ「わたし、あんたに何か言われたっけ?」

(*゚ー゚)「覚えてないならいい……」

 彼女はあの時の、葬儀場でのことを言っているのだろう。
 覚えてないはずがなかった。
 ただ、気まずい空気を作りたくない、弱いわたしの心が、嘘をついただけ。

311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 5/6 投稿日:2007/11/08(木) 19:44:45.26 id:WshALQ4a0
(*゚ー゚)「ツンちゃん、ブーン君のこと好きだった?」

ξ゚⊿゚)ξ「え?」

(*゚ー゚)「前から気になってたんだ、ツンちゃんって、ブーン君のことが好きなのかなって」

 わたしがどう頑張っても、気まずい空気は生まれてしまうらしい。
 どう答えていいのか分からずに、黙ってしまう。
 そんなわたしの気持ちを察してか、彼女は申し訳なさそうに口を開いた。

(*゚ー゚)「さっきからごめん……変なことばっかり聞いちゃって」

ξ゚⊿゚)ξ「好きだったよ」

(*゚ー゚)「え?」

ξ゚⊿゚)ξ「好きだった」

(*゚ー゚)「そう……」

313 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 6/6 投稿日:2007/11/08(木) 19:45:25.44 id:WshALQ4a0
 それからは会話が無かった。
 彼女はうつむき、カタカタと携帯をいじっている。
 ディスプレイに一粒の雫が落ちた。
 泣いているのだろうか。ただ、雨粒が落ちただけかもしれない。


 もしもわたしが彼女のようになれたら。
 あの葬儀場で、泣けたのかもしれない。
 彼女とは、もとの関係のままでいられたのかもしれない。

 もしもわたしが素直だったら。
 好きだった、と彼女に対して言えたのかもしれない。

 次に彼女と会うのは、また一年後なのだろう。
 駅までは、まだ遠い。
 同じ傘の下、いつまでも彼女の横を歩いていたかった

314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2007/11/08(木) 19:46:18.88 id:WshALQ4a0
おしまいです
支援ありがとうございました
なんか、しぃの泣き顔がすごいことに…
こうした方がいいとかあったら、お願いします

从 ゜∀从ブーン系小説練習+読み物&イラスト総合案内所のようです
返信2007/11/08 20:36:31