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14jigendaddyjigendaddy   ('A`)ドクオが生きるという事について考えるようです-13

14 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/16(木) 22:45:48.35 id:MtY97iY70


 ふとツンの部屋が目に入った。
不自然に戸が閉められていなかったからか
その部屋の中が覗き込めた。
ツンの部屋の机の上に置かれた瓶と大量の錠剤が目に入った。

「なぁ、ツン。」

「うん?」

 柔らかく返事を返して洗い物をしていた手を止めてツンが振り返る。
なんて事のない仕草だったが、家庭的な女というイメージがしっくりきた。

「あれ、何だ?」

 食後のお茶を啜りながら、瓶を指す。

「あぁ、あの瓶?」

一言、そう答えるとツンは流し台に身体を向け直して
また洗い物をする手を再開した。

15 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/16(木) 22:46:51.79 id:MtY97iY70




「それね、睡眠薬。」


さらりと錠剤の正体を教えてくれた。
しかし、意外と驚きは無かった。


”一緒に死なない?”

 昨晩のツンが絡むように抱きついてきた後に言った言葉が蘇り
あぁ、なるほど。と心のどこかで納得した。



16 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/16(木) 22:47:43.64 id:MtY97iY70


「私、今、精神科医に通っててね。
 それで処方された薬なの。」

嘘もいい所だ。
こんなに大量の睡眠薬を出す医者が居るとは到底思えない。
学生の頃からそうだったが、あまりよくない黒い繋がりやツテで
きっと、これを手に入れたのだろう。

「ドクオも飲んでみる?
 よく眠れるよ。」


 背を向けたまま、そう言ったツンの表情は伺い知れなかった。




17 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/16(木) 22:49:22.80 id:MtY97iY70



 駅まで送って行こうかというツンの申し出を断り、
俺はツンと、そしてブーンの家を後にした。
別れ際は特にこれといった会話は無かった。

 ただ一つ、確かなツンの意志だけは受け取った。
カバンの中に入った袋詰めされた大量の錠剤が、ツンの意志だ。

”ツンが望むならいつでも付き合おう。”

どこか自分を遠くに置いたような感覚で”約束が果たされる日”を覚悟した。

19 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/16(木) 22:52:58.64 id:MtY97iY70
 一人、閑静な住宅街を歩いているとふと感覚的な違和感を感じた。
具体的にどう違和感を感じたのかと言われると答えかねるが
世界が少し広く見えたような…そんな気がした。

”大人になったから、か?”

 やや自虐的な笑いを漏らす。

 立ち止まり、振り返る。
そこにはまだツンと共に一夜を過ごしたマンションが見えた。
昨日のツンとの事を次々と思い出して、
最後に夜の事を思い出しては心が痛くなる。

自然、歩く速度が加速した。

21 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/16(木) 23:00:58.36 id:MtY97iY70


 駅までの道の途中、コンビニを見つけた。
店を見つけると同時に口寂しさを感じたのと、気持ちの一転からか
俺は吸い込まれるように店の中に入り、

まずはライターを手に取る。
ここまではいつもと同じ。

だが、コンビニで”それ”を買うのは人が買っているのを傍目に
見て何となく分かっている程度だったので少し不安はあった。

「お次にお待ちのお客様どうぞー。」

やけにやる気のある中年店員に促されてレジの前へ。
意を決して店員に”それ”の銘柄を伝える。
それだけで目的の物は問題なく購入出来た。

ツンが吸っていた煙草。
銘柄は、そう…ピ-ス。

23 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/16(木) 23:05:01.78 id:MtY97iY70



 店の外に出る。
ほんの少し周囲の人目を気にしながら煙草を咥えて火をつける。

 軽く息を吸うと煙草の先に勢いよく火が点った。
それと同時に口の中に広がる味。
これは昨晩、記憶に刻み込んだツンの匂いだ。


 一人、せせこましく都合よくツンの感触と匂いを思い出して
俺はやけに狭くて、どんよりとした曇り雲が拡がる空を仰いだ。


返信2006/11/16 23:45:47