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20jigendaddyjigendaddy   ('A`)ドクオが生きるという事について考えるようです-19

121 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:33:30.38 id:xajp36XJ0

ひょっとしたら………
あまりにも突拍子もない考えが不意に芽生えた。

ツンのあの言葉には”想念”が込められていたのではないかと。
生きてほしいと望んだ、彼女の想念が。

それをブーンに託したからだろうか。
急に心細くなった。
自分が世界で一人ぼっちになったかのような錯覚に陥る。


122 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:33:57.99 id:xajp36XJ0

”ツンを思い出そう。”

考えるよりも先に煙草の箱に手を伸ばす。

「あぁ、クソ。」

煙草の箱に入った指は何も掴めない。

「煙草、さっきのが最後の一本だったのかよ。」


125 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:35:06.76 id:xajp36XJ0

頭を掻き毟り、考えた。

おもむろに立ち上がって冷蔵庫からペットボトルに入った水を取り出し、
ツンがくれた薬をいつもの倍以上の量を鷲掴みにして何も考えずに口の中へ放り込む。
10錠を超える錠剤は何も無しでは飲み込めず、口内に錠剤特有の味を
感じ始めて慌てて水を飲み込む。
ゴクゴクと喉を鳴らせて錠剤を水と一緒に流し込む。

ペットボトルから口を離すと同時に蒸せて咳き込んだが
どうにか堪え、錠剤を吐き出さずに済んだ。


127 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:36:11.75 id:xajp36XJ0

何もせずに、ただ薬が効くのを待つ。
程なくして薬が回って身体が眠気を感じたが、心は例えようのない孤独感と虚無感に
苛まれて、中途半端に覚醒した状態で深い眠りについた。
時刻はまだ2時。
いつもよりも2時間も早い就寝だ。

目蓋を閉じて意識が沈んでいく。
沈みゆく意識の中で、俺は朝が来なければいいと願った。


129 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:38:45.47 id:xajp36XJ0

意識が妙にはっきりしている状態での睡眠は思いの外苦しい。
仕事が立て込んでいて、自分の受け持ちの部分で大きな問題が発生している時に
とった仮眠もそうだった。
胸につかえがあるような、焦燥感と苛立ちが眠りたいという欲望を先立ち阻害するあの感覚。
今日の眠りは、あれをさらに何倍も濃くした酷い眠りだった。


何時間もの間、意識のある状態でようやく朝が来た。


131 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:39:32.04 id:xajp36XJ0

身を起こす。

「頭、痛ぇ………」

薬の過剰摂取のせいか、二日酔いのような酷い頭痛に苛まれた。
この睡眠で得られたのは頭痛だけで、心の中の空虚感と喪失感だけはリセットされずに
そのまま残っていた。


135 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:42:07.14 id:xajp36XJ0
シャワーを浴びて
会社近くのニセモノコンビニで適当にパンと缶コーヒーを買って
会社に到着する。
そして、タイムカードを押し
やけに整理された自分の席で朝食を摂る。
朝礼が始まり、
上司への仕事の報告をして、
ジョルジュと今後の作業についてミーティング。
昼休み。
午後一の全体ミーティング。
仕事。
定時過ぎ。
仕事。
帰宅。


実に淡々と一日が終わった。

137 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:42:45.76 id:xajp36XJ0

何故か今日はブーンからの電話は無かったが、なんだかもう
どうでもいいと思った。

テーブルの上に鎮座されているツンから貰った錠剤が目に入る。

その数はいつの間にか半分近く減っていた。


”だけど、これだけあれば………”

ぽっかりと空いた心の中に一つの闇色の考えが生まれた。
ツンを見送った後、選び損ねた選択。


138 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:43:44.98 id:xajp36XJ0







”死ぬか。”





139 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:44:29.26 id:xajp36XJ0

悩む事や後々のことを考えるという予備動作は一切無く、決定は一瞬だった。

冷蔵庫から会社行事の余り物処理係として渡された酒類と
ツンから貰った睡眠薬を手当たり次第に並べて
躊躇なく睡眠薬を握れるだけ掴んで口に放り込み酒を煽った。

ブランデーかウォッカだか何かはよく分からないが
とにかく流し込むように飲んだ。



142 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:44:54.59 id:xajp36XJ0

錠剤を掴む。
酒を飲む。
錠剤を酒と共に流し込む。

会社の仕事の比にならないくらい簡単な作業だった。


143 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:45:54.75 id:xajp36XJ0

飲み込んだ量が3,40錠を超えた辺りで腹部に
満腹感とは違う感覚が訪れた。
胃が錠剤に飽きたとでも言っているかのような
あるいは脳が本能的にそれを拒絶して胃に負荷を
かけているのか、とにかくこれ以上飲み込めそうにないと
いう気持ちになる。


145 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:46:33.53 id:xajp36XJ0



だけど、まだ、足りない。





147 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:47:59.50 id:xajp36XJ0

胃は拒絶しているが構わず、酒と一緒に錠剤を流し込む。
何度か喉から先を通らず、詰まりそうになるが
気合で飲み込む。

その頃になると喉から、吐く寸前に聞こえるようなくぐもった声が出て
それは我ながらとても耳障りな声だった。


149 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:49:44.84 id:xajp36XJ0

錠剤の残り数が僅かとなったところでようやく眠気が来た。
それは今までに感じたことのない眠気で、眠る以外の何も出来ないもので
何も許さないという強制力のあるとても”重い”眠気。

目の前の光景がぼやけて、瞬間身体から全ての感覚が遮断されて、
そして、俺は眠りに落ちた。


151 名前:(・へ・) sage 投稿日:2006/11/21(火) 00:51:27.42 id:xajp36XJ0

”今からそっちに行くからな。”

”って、お前は死後の世界とか信じてなかったっけ。
 はは、困ったな………。”

心の中で、そんな事を考えて、せかいは暗闇に染まった。


返信2006/11/23 09:10:56