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24jigendaddyjigendaddy   ('A`)ドクオが生きるという事について考えるようです-23

http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1164200281/

14 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:01:19.30 id:yBAdpMrj0

床に転がっていた携帯を引っ掴み、電話をかける。



「どうした?」

3コールも待たない内にクーが電話に出た。

「よう、クー。
 ちょっと話があるんだけど、いいか?」

「なんだ、急に?」

「ちょっと聞きたい事があってさ。
 ………ツンの事で。」


16 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:02:42.52 id:yBAdpMrj0

クーはふむ、と一言答えて少し間を置く。


「今は少し立て込んでいてな。
 また後にしてくれないか?」

「そっか。」

「……電話では話しにくい事か?」

「あぁ。」

「なら、直接話を聞こうか?」

「直接?」

「会おうと言ってるんだ。」

「あ?あぁ、そういう事か。
 じゃあこっちからそっちに出向けばいいのか?」



17 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:04:04.58 id:yBAdpMrj0

「そうしてもらえると嬉しい。
 ………いや、そういえば、ドクオ君仕事があったな?
 ツンから聞いていたが、休日も仕事だったんじゃなかったか?」

「まぁ、ちょっとくらい休んでもバチは当たらないだろ。」

「そうか?
 じゃあ、待ち合わせ時間と場所とかは後でメールする。」

「あぁ。」


電話を切る。

ツンが死のうとした理由を知るには俺は知らないことが多すぎる。

博識で現実的で、そして何よりツンから相談を受けていたクーなら
もしかしたらツンの心の内を知っているかも知れない。
そんな淡い期待と他力本願な考えを胸に俺はクーに話を電話した。


20 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:04:56.45 id:yBAdpMrj0



矢次早に今度はブーンに電話をかける。

「もしもしだお?」

「よう、ブーン。
 今、電話大丈夫か?」

「大丈夫だお。
 それにしても、珍しいお。
 ドクオから電話してくるなんてだお。」

まずは当たり障りのない世間話を交わす。
俺がブーンから聞こうとしている話は下準備なしに
いきなり切り込むにはあまりにも重い話だ。


21 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:06:04.63 id:yBAdpMrj0

世間話をしていて俺はブーンの声色が少し明るくなっていた事に気付き、
そう気付いたのとほぼ同時に声の変わり具合に負けない話がブーンの口から飛び出した。

「新しい就職先を探そうかと思うんだお。」

「そっか。
 で、決まりそうなのか?」

「前のプロジェクトで一緒に働いた外の人が
 ちょうど人を欲しがってるようなんだお。
 それで、明日、話を聞きにいくお。」

「そうか。良かったじゃねぇか。
 決まったも同然だろ?」

「ふふ、当たり前だお。」


23 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:07:12.36 id:yBAdpMrj0


そこで一瞬、会話が途切れる。

「……どうかしたか?」

「いや、なんでもないお。
 ………ちょっと質問していいかお?」

「なんだ?」

「昨日のあの電話は、何だったんだお?」

―――あぁ、あれか。

「さぁてな。
 おまじないみたいなもんだよ。」

「そうかお。」

「あれがどうかしたのか?」

「いいや、何でもないお。」

「あぁ、ところでなブーン。」

「なんだお?」

俺は本題を切り出した。


27 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:12:46.49 id:yBAdpMrj0

「変な事を聞くようだけど、お前さ、ツンに………その………」

この無神経極まりない質問で、せっかくまた普通に話が出来るようになった
関係を壊してしまうのではないかという不安が走り、その不安が俺を口どもらせる。

「どうしたんだお?」


意を決して言葉を紡ぐ。

「ツンに、暴力とか振るったか?」

言い切ると同時に電話の向こうから明らかに驚いたような呻き声が耳に入り、少し後悔した。


30 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:18:40.79 id:yBAdpMrj0

「……ツンから、聞いたのかお?」

俺は何も答えず、無言を返す。

「ドクオの言うとおりだお。」
 ブーンはツンを、殴った。
 一度や二度じゃないお。
 毎日毎日、何時間も繰り返し殴り続けたお。」

段々とブーンの声が涙声になっていく。


34 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:22:34.38 id:yBAdpMrj0

「止めてと泣き叫ぶツンを繰り返し、殴り続けたお。
 擦り傷が出来ても、血が出てもブーンは止められなかった。
 仕事をなくしたダメなブーンに、いつも通りの笑顔でご飯を作ってくれるツンを
 どうしても直視できなかったんだお。
 そして、酔った勢いに任せて…殴って、蹴って、物をぶつけて怪我をさせたお。
 …部屋の隅っこで怯えていたツンの姿は今もまだ夢に見るお。」


35 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:26:47.32 id:yBAdpMrj0

「出来るなら………」



「ツンにきちんと謝りたいお。
 離婚すると言われてもいい。
 ただ、心から謝りたい。
 今は、そう思っているお。」

ブーンの声は震えていた。



38 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:30:50.13 id:yBAdpMrj0

「…すまないお。
 また、愚痴を聞かせてしまったお。」

「いや…俺こそ、無神経な事聞いたな。」

「聞いてもらえて、何だか少し気が楽になったお。
 知られて、良かったのかも知れないお。」

ブーンはあはは、と乾いた笑いを上げる。

「軽蔑するかお?」

やや真剣な口調でブーンが呟く。


39 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:33:34.55 id:yBAdpMrj0

「出来ないよ。」

軽蔑されるのは俺も同じだからだ。
俺はツンを………抱いて、そして見殺しにした。

「悪かった。
 ただ、どうしても聞いておきたかったんだ。
 本当に、すまん。」



最後にいくつかやりとりを交わして電話を切る。
ブーンの震える声を思い出して罪悪感に駆られた。


40 名前:(・へ・) 投稿日:2006/11/22(水) 23:36:08.66 id:yBAdpMrj0

だけど、ツンが死んだ理由を見出すために、俺は生きると決めたんだ。
とにかく、今、俺が選び得る選択肢を滅茶苦茶に
あるだけ全部を選ぶしかなかった。
それはとても醜い足掻きで、傍から見れば何をしているのか
理解に苦しむ行動だったと思う。

だけど、皮肉にもデタラメに動き回っている時
俺は僅かに”それ”を忘れる事が出来ていた。
実に皮肉にも………

返信2006/11/23 09:27:06