('A`)は人斬りと死合うようです RSSフィード
 

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8jigendaddyjigendaddy   五 生と死

1 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 18:58:00.02 id:qPBxLCt90
以前までのまとめ

ttp://bouquet.u-abel.net/murder/mokuji.html 花束 様
ttp://boonnovel.g.hatena.ne.jp/bbs/253?mode=tree ブーン系小説グループ 様

人物紹介
 
('A`) 鬱田独右衛門氏脳 うつだどくえもんしのう
 
流浪武士。内藤一刀流の出であり、皆伝を成している。
火富町にて人斬り、曙歩初歩之助兵衛と死合うが、敗れる。
通り名は「悪斬り独」改め、「斬鉄の独」。
 
(´・ω・`) 曙歩初歩之助兵衛 しょぼしょぼのすけべえ
 
人斬りを好む狂人。示現流の出でおり、皆伝を成している。
火富町にて流浪武士、鬱田独右衛門氏脳と死合い、勝利する。
その際に砕鉄の小刀を奪う。通り名は「人斬り初歩」。
 
( ^ω^) 内藤武雲法螺居存 ないとうぶうんほらいぞん

内藤一刀流師範代にして、内藤家11代目当主。
その腕は天下の狐家から推挙が上がるほどである。
推挙の際、「歩之助兵衛の抹殺」を条件とされ、果たすために旅立つ。

4 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:00:00.34 id:qPBxLCt90
川 ゚ -゚) 沙麻空 すなおくう
 
火富町の遊郭、「斉藤屋」で働いていた遊女。
瀕死の独を見つけ保護した。
独に自らの不幸を打ち破ってもらい、共に行くことを決める。
 
(,,゚Д゚) 頭佐擬古 ずさぎこ
 
諸国を旅する座頭だが、実態は人斬りを追っている。
道中、内藤と出会い和解し、共に人斬りを追うことに。
通り名は「座頭の擬古」、「天下の盲人ヤクザ」。
 
( <●><●>)(故) 伊東一刀斎若手枡 いとういっとうさいわかてます
 
その身一つで一刀流を築いた最強の剣客。
剣の神と謳われ、その実力はまさしく天下一であった。
丹生速町にて人斬り、曙歩初歩之助兵衛と死合い、敗れる。

5 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:02:00.32 id:qPBxLCt90
五 生と死
 
その噂は直ぐに伝わった。
全国を震撼させ、世の武士達を悲しみに染めた。

( A )「もう一度、言ってはもらえんか?」

丹生速町。火富町から出て五日にして独と空は辿り着いた。

「・・・だから、若手枡様が、敗れたんだ・・・」

町に入った瞬間、それは眼に飛び込んできた。
飛脚が紙を撒きながら、叫んでいたのだ。
伊東一刀斎若手枡が、死んだと。
独はそれを聞くや否やすぐさま飛脚のもとへと駆け寄り、詰め寄った。

( A )「誰が、誰がやったんだ・・・!」

飛脚の胸倉を掴むと、独は叫ぶ。

「人斬りだよ・・・あいつがやったんだ」

( A )「っ」

その言葉を聞き、ようやっと独は手を離す。

6 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:03:59.98 id:qPBxLCt90
「しかし、不思議なんだ」

咳払いをしながら、飛脚は呟いた。

「若手枡様・・・撲殺されてたんだ」

まるで、鉄で殴りつけたかのように。そう言った。
もはや独はその言葉で絶望へと堕ちた。

川;゚ -゚)「独様!」

駆け出した独は、しかし空の制止すら聞きはしない。
向かう先はどこか。それは独にも分からないでいた。

('A`)「・・・・・」

気づけば、独は野へと出ていた。
周りには少しばかり土筆が芽吹いており、春を感じる。
ふと眼に入った巨木へと近寄ると、それに凭れ掛かったまま座り込んだ。

7 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:06:00.10 id:qPBxLCt90
('A`)(若手枡先生・・・)

もはや剣に生きる者に知らぬ者は無し。
一刀流の祖であり、天下一の剣客、伊東一刀斎若手枡。
当然独自身も一刀流の身であるからして、知らぬはずも無し。
実際に会った事は無いが、それでも名を馳せたお方であった。

('A`)(人斬り・・・貴様は・・・)

曙歩初歩之助兵衛。彼は最強を手に入れたも同然であった。
あの若手枡に勝ったという事は、つまり剣を極めたも同然であった。
だが。

('A`)(何故斬らなかったんだ・・・)

若手枡の死に様は撲殺されたらしい。
それはつまり、砕鉄だろう。

('A`)(何故、俺の刀で・・・!!)

8 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:07:59.95 id:qPBxLCt90
地へと拳を叩きつける。しかし虚しきかな、痛みしか伝っては来なかった。
募る所、毒は罪悪感に駆られていた。
まるで自分が若手枡を殺したように感じるからだ。
初歩に奪われた砕鉄。あれを用いて若手枡に勝ったのだとすれば。
自分のせいではないのか。自分があの時負けなければ、つまり若手枡も死ななかったのでは。

('A`)「不甲斐ない・・・なんとも情けない話よ・・・」

一人垂れて、頬を拭った。
しかし皮肉なことに独は知らないであろう。
よもやここが若手枡の最後の場所であったことを。

9 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:10:00.05 id:qPBxLCt90
 
 
( ^ω^)「・・・は?」

同刻。内藤もその話を知る。

( ^ω^)「いやいやいやいや。有り得んお。馬鹿言うんじゃないお」

茶屋で相変わらず団子を貪る内藤と擬古に、その話は耳に入った。

「なぁ・・・人斬りの奴・・・」

「ああ。若手枡様を、殺したんだろ・・・」

その瞬間であった。内藤は立ち上がると、その二人へと近づき、馬鹿にしたような口調で言った。

( ^ω^)「あのお方が人斬りに敗れる訳無いお。あまり馬鹿にすると怒るお」

見るからにすっかりと憤慨しているのは、誰にでも分かった。
顔つきはいつも通りだが、その手は震え、身体からは怒りが染み出している。

10 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:12:00.22 id:qPBxLCt90
「ほ、本当だよ・・・今や、全国中の噂さ」

( #^ω^)「おい、貴様。大概にしろお。無礼にて斬る所存ぞ」

遂に柄へと手を伸ばす内藤。二人は震えたが、しかし内藤は何者かに止められた。

(,,゚Д゚)「・・・止めろ、内藤」

( #^ω^)「・・・擬古さん」

内藤の背中を見れば、擬古の杖がツンツン突かれている。

(,,゚Д゚)「失礼したな、お二方。何卒、俺に免じて許してはくれんか」

「・・・いいよ、もう。おい、行こうぜ」

「あ、あぁ・・・」

勘定を叩きつけると、その二人は出て行った。
内藤は睨みつけながら、ずっとその二人を眺めていた。
まるで親の敵のように。

11 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:14:00.22 id:qPBxLCt90
(,,゚Д゚)「・・・本当だと、思うか?」

暫く場には沈黙が下りたが、擬古が呟くようにそう言った。
言われ、内藤は顔を上げるが、その眼には団子に噛み付いている擬古が映るだけであった。

( ^ω^)「有り得ませんお」

きっぱりと否定する内藤。
それを聞いた擬古は口を動かすだけである。

( ^ω^)「たかが人斬り風情に、あの剣神とまで謳われたお方を倒すなんて。有り得ませんお」

その言葉に、擬古がピクリと反応した。

(,,゚Д゚)「・・・俺も独右衛門も、敗れたがな」

(;^ω^)「あっ・・・いや、その・・・」

弁解を試みる内藤であるが、しかし擬古は茶を啜る。
ようやっと飲み終えた擬古はポツリと言うのであった。

12 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:16:00.43 id:qPBxLCt90
(,,゚Д゚)「・・・お前には分からんだろうよ。何しろ、奴と死合ったことがないんだからな。
    奴は強い。強いなんてもんじゃない。あれはまさに人殺しの太刀だ」

内藤は実際、実感が無いのだろうがあえて言わせてもらおう。
この擬古もそうであるが、独も国内では最強を謳われるほどの腕の持ち主である。
言うなれば若手枡と肩を並べられるほどだ。
しかし何故そこまで若手枡が剣神と謳われるか。それは単純である。
用は経験の差だ。若手枡はその腕と剣で数多の人を斬り、敵を討ち、名を上げてきた。
そう考えれば独も擬古もまさにその通りである。
しかし、誰もがソレはしなかった。何故ならば若手枡は剣の神だからである。
その身一つで一刀流を開祖し、若かりし頃は扇一つで相手を蹴散らすほどだ。
その上剣の腕など誰もが敵わず。まさしく神を超えた剣であった。
まさに生きる神、若手枡。一体誰がそのような御方を斬ろうか。

(,,゚Д゚)「もう、既に奴は最強を超えたかも知らんな」

そう一言呟くと、もう一本団子を掴んだ。
しかし内藤は、納得は出来ていなかった。

( ^ω^)「けど!本当かどうかなんて分かりませんお!」

(,,゚Д゚)「内藤」

凄む内藤であったが、擬古がすぐさま声を出す。

13 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:18:06.82 id:qPBxLCt90
(,,゚Д゚)「火の無い所から煙はたたんよ」

噂など事実が無ければ広がりはしない。
つまり若手枡は人斬りに敗れた。擬古はそれが真実であると言ったのだ。

(  ω )「・・・おっ・・・」

もはや認めるしかないのか。内藤は脱力した。
持っていた団子を地へと落とし、その眼は宙を漂う。

(  ω )(独・・・君もこの話を・・・)

14 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:20:00.19 id:qPBxLCt90
 
 
('A`)(聞いたのか・・・?)

両者同じ事を思うも、しかし知らずに居るであろう。
刻は夕餉時。気づいた独は、しかし動く気にならなかった。

('A`)「・・・あー・・・」

夕日が辺りを包み、何処からか風が吹いた。
風は草の匂いを運び、花の匂いを運ぶ。
独は少しだけ、この暖かな春の匂いに包まれた。

('A`)(内藤・・・きっとお前は、憤慨しているだろうな・・・)

内藤は若手枡に憧れていた。自分の道場が一刀流であるからかもしれない。
しかし独も内藤も本人には会った事など無い。
それでも内藤は若手枡を敬い、尊いていた。
そんな若手枡があの人斬りに敗れたと聞けば、直ぐにでも内藤は駆けつけるだろう。

('A`)「・・・なんだかなぁ・・・」

幾分か落ち着きを取り戻した独は、罪悪感など無かった。

('A`)(あの若手枡先生に勝つ・・・か・・・)

16 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:22:00.10 id:qPBxLCt90
実のところ、独は夢見ていた。
いつか自分はあの若手枡を抜き去るだろう、と。
案外にも、それは身近に迫ってしまった。
若手枡は撲殺された。それは独の砕鉄によるものだ。

('A`)(例え俺の刀でも、振ったのは人斬り・・・か・・・)

殺したのは人斬り。命を奪ったのは砕鉄。砕鉄は独の小刀。
そもそも、先ほどまでの独は独らしくなどは無かった。
死合ったというのに、どちらかが死なないというのが可笑しいのだ。

('A`)(若手枡先生は負けたんだ・・・負けたのならば・・・)

死、あるのみ。
それを分かっていたつもりだった。だのに、独は認めたくなかった。
何も若手枡を殺さなくてもよいではないか。剣の神とまで謳われた人を斬ることは無いじゃないか。
だが、と独は思う。
だからこそ、剣に生きた者だからこそ。
その最後は武士らしく、剣客らしく死ぬのが最上なのだ。
背は斬らず、腹を斬らして武士とする。

('A`)(例え形が撲殺であっても・・・満足だっただろうか、若手枡先生は)

17 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:24:00.23 id:qPBxLCt90
別に撲殺が珍しいことなどは無い。
昔の話では木剣で槍と死合う者もいたし、鎖鎌で対峙する者も居た。
用は形が果し合いであるならば、死に様など関係ない。

('A`)(勝つか負けるか、生か死か)

勝てば生き、負ければ死のみ。
では、自分はどうなのか。そんなものは簡単であった。

('A`)「生きる屍だ」

生きながらにして死んでいる独。それは擬古もそうであった。

('A`)「っと・・・そういえば、此処は何処だろうか」

ようやく思考を中断した独は、夕焼けに包まれた野を見やり、呟いた。
そういえば、空をおいてきてしまった。

('A`)「さて、探すか・・・」

「必要ありません」

立ち上がる独に、聞こえてきたのは女の声。
ふと凭れていた木の裏側を見れば、そこには空がいた。

川 ゚ -゚)「満足しましたか?」

18 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:26:00.07 id:qPBxLCt90
一体何時からいたのか、しかし独には分からなかった。

('A`)「ああ。十分なまでにな」

もう悩み、考える必要は無い。
若手枡の事等、考えることなどない。
只、独は人斬りを思う。人斬りを負かすことを思う。

('A`)「どれ、飯でも食おう。丹生速は鰻が美味いと聞く」

川 ゚ -゚)「鰻ですか・・・楽しみですね」

(;'A`)「少しは加減してくれよ・・・金だって底があるんだ」

夕暮れ、独は只思う。

('A`)「・・・ところで、いつからいたんだ・・・?」

川 ゚ -゚)「・・・涙を拭っているところから」

('A`)「・・・ウツダシノウ」

必ずや人斬りを討つ、と。

19 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:28:00.26 id:qPBxLCt90
 
 
火富町。ようやっとたどり着いた時には既に日は沈んでいた。

(,,゚Д゚)「はー、五月蝿え所だ。人が多いのか?」

擬古は片耳に手を当てながら一人問う。

(,,゚Д゚)「おい、内藤。そろそろ飯でも食おう」

擬古は杖で内藤の足に合図を送るが、しかし内藤から返事は来ない。

(,,゚Д゚)「おい、内藤?」

( ^ω^)「へぁ?」

返ってきた返事は、しかし間抜けである。

(;゚Д゚)「ボーッとしてんなよ・・・飯でも食おうぜ」

( ^ω^)「あ、はいお・・・」

20 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:30:00.20 id:qPBxLCt90
擬古は眼が見えない。だから内藤に飯処を探してもらわねばならない。
人が少ないところならば匂いを嗅ぎ分けるのだが、如何せんここには人が多すぎる。
おまけにそこ等じゅうから声が飛び交い、すっかり擬古は混乱していた。

(;゚Д゚)「あー、これだから眼が見えないのは嫌なんだ・・・」

両目の上を走る横一文字の刀傷。
それこそがあの人斬りによりつけられた敗北の証だ。

( ^ω^)(・・・・・)

独も、擬古も。若手枡までをも負かした人斬り。
果たして、内藤に勝てるのか。

(,,゚Д゚)「お、美味えなこの・・・あー・・・海老か?」

( ^ω^)「そうですお」

二人はようやっと見つけた飯屋の暖簾を潜り、天丼を食べていた。

(,,゚Д゚)「いやー、久々に丼物なんて食ったぜ」

言い、ガツガツと天丼をかきこむ擬古。
対する内藤は、未だに手付かずだった。

21 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:32:00.13 id:qPBxLCt90
(,,゚Д゚)「・・・食わねえのか?」

言われ、内藤は箸を置く。

( ^ω^)「擬古さん」

唐突に真剣な声を発した内藤に、擬古は丼を置くのであった。

(,,゚Д゚)「・・・まだ、若手枡の事を考えてるのか?」

内藤は未だに考えていた。
若手枡が死んだ。人斬りが殺した。その事ばかりだった。

(,,゚Д゚)「内藤・・・お前は甘すぎる」

( ^ω^)「へ?」

擬古の言うことに、内藤は素っ頓狂な声を出す。

(,,゚Д゚)「如何にお前が若手枡を敬おうが、奴は死んだ」

22 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:33:59.92 id:qPBxLCt90
その言葉は、内藤を憤慨させるに等しかった。

( #^ω^)「擬古さ―」

(,,゚Д゚)「聞 け 、ガ キ」

ふと、内藤の喉下には箸があった。

(;^ω^)「っ!」

何時の間に。内藤は思うが、大人しくした。

(,,゚Д゚)「・・・お前は根本的に考え方が武士らしくない。死合うということは、つまりどちらかは死ぬということだ。
    強き者は生き、弱き者は死ぬ。それが今回の結果だ。人斬りが勝ったんだ」

人斬りは若手枡死合い、超えた。
剣神は敗れ、人斬りが勝った。

(,,゚Д゚)「お前の怒りは判らなくも無い。だが、負けた者は負けたんだ。死ぬ者は死ぬんだ。それを理解しろ」

ようやっと箸を内藤の喉下から離すと、擬古は丼に箸を向かわす。

(,,゚Д゚)「それになぁ・・・」

24 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:35:59.91 id:qPBxLCt90
ふと、呟いた言葉。

(,,゚Д゚)「負けて生き延びるほど、辛いものは無いんだよ・・・」

それは、擬古の本心であった。

(;^ω^)「あっ・・・」

既に言うまでもなく、擬古は人斬りに敗れている。
実のところ、擬古は若手枡が羨ましかったのだ。
武士らしく死ねた若手枡が、心の底から望んだソレが。
そしてソレは独も同じである。擬古と独。彼らは似ていた。

(;^ω^)(僕は・・・酷な事をしていたのかお・・・?)

今まで、内藤は決して殺すことはしなかった。
だがソレは武士にとっては最悪である。負かされ生き延びるなど、誰が望もうか。
内藤は何も殺すことは無い、そう考えていた。
力加減を間違えて殺してしまったことはある。だがその度に内藤は罪悪感に圧され、涙を流した。
剣は人を殺すためにある。武士は誇りに生きる。

(;^ω^)(独・・・君は迷いも無く、殺せるのかお・・・?)

26 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土) 19:38:00.01 id:qPBxLCt90
自分には無理だ、と内藤は思う。
相手の命を奪うことなど無いではないか。
何故そこまで死にたがる。何故そこまで殺したがる。
越える先に何がある。誰が待つ。
より強き者か、弱き者か。

(;^ω^)(人斬り・・・貴様は何を思う・・・)

何故殺す。何故、何故。
そればかりが内藤の頭を駆け巡る。

(;^ω^)(ならば、僕は)

この時、既に内藤は新たな剣を生んだ。
それは歴史上最強と謳われ、最弱とも呼ばれた。

(;^ω^)(『生きる剣』を)

時期は春の下旬。一人の武士が、ある一つの流派を生んだ。
ソレは自らを生かし、敵すらも生かす剣術。
人は言う。アレは剣にして剣にあらず。
『生命剣』の誕生であった。
 
 
五 了

(’A`)は人斬りと死合うようです
返信2008/04/26 20:20:07
  • 8五 生と死 jigendaddyjigendaddy 2008/04/26 20:20:07
    &gt;http://ex25.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1209203880/:title&gt; 1 名前: ◆xjCZpXtL0U 投稿日:2008/04/26(土 ...