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1midarezakioukamidarezakiouka   忍者( ^ω^)が漂流しながら枯れてどこまでも駆けるようです

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/05/12(月) 16:27:22.44 id:QgmBBwVD0

目の前には、大きく広がっている海。

見る限り陸地はなく、ただただ青の波が打つばかりだ。

僕はその景色を見て、ため息をつく。

( ^ω^)「……私用なら、別の意味でため息が出る景色だお……」

溜息が出るほど、綺麗な海だ。

しかし、今の僕にとっては、それは全くの意味を成さない。

僕は今、この島に漂流してしまったのだ。

( ^ω^)「しくじったお……。まさか、崖から飛び降りる羽目になるなんて……」

仕事をしている最中、敵に見つかってしまい、崖から飛び降りるを得ない状況になってしまった。

意識を失い、気がつけばこの無人島に漂流。

生きているだけでもありがたい状態だった。



( ^ω^)「さて……そろそろ移動を始めるお」

意識が戻ってから、既に1時間近くたっているだろう。

僕は考えることをやめ、その場に立ち上がった。

まずは、食料を集めなければいけない。

目の前の海とは反対方向……森の方へ行けば、何かしら手に入るだろう。

( ^ω^)「手裏剣は……後3枚かお。大事に使うしかないお」

僕の仕事……つまりは、忍者。

その忍者が常に懐に入れている手裏剣。

今の僕の手持ちにある武器と言えば、これくらいだ。

( ^ω^)「動物狩り……いなけりゃ、果物探しだお」

一度だけ僕は背伸びをして、森に向かって歩き始めた。


──……

─…

(;^ω^)「なーんにもないお……」

動物どころか、果物さえない。

あるのはただ、ぶっきらぼうに生えた大樹だけ。

それに実はついてなく、ただただ僕の歩む道を阻むばかりだった。

(;^ω^)「痛ッ……」

不意に、頭に激痛が走る。

おそらく、崖から飛び降りたときに怪我をしていたのだろう。

僕はふらふらとその場に倒れこみ、ついには寝転がる。

それでもまだ、激しい頭痛は治らなかった。

(  ω )「ちくしょう……」

燃えるような痛みの中、僕は意識を失った──。


───………

──……

─…

(  ω )「……」

自分の体が、いや、性格には頭が。

やけに冷たく感じられた。

ぼけやる視界を、一生懸命広げていく。

時間と共に広がっていくそれが捕らえたものは、一人の少女だった。

ξ゚⊿゚)ξ「~~♪」

その少女の顔は、僕からかなり近い位置にある。

鼻歌のような物を歌いながら、彼女は僕の体をしきりに触っていた。

(  ω )「……誰……だお……?」



ξ;゚⊿゚)ξ「ッッ!!!!」

僕の声に気づき、飛び跳ねるように驚く彼女。

あわてて僕の体から距離を置き、おびえるようにこちらを見つめていた。

(  ω )「……お」

起き上がろうとするが、全身の痛みで体がうまく動かない。

仕方がなしに首だけを動かして、自分の体を確認した。

(  ω )「……これは……」

僕の体の上には、草で作られた風除けが被せてあった。

綺麗な作りで、細かな風さえ通さない。

( ^ω^)「君が……被せてくれたのかお?」

ξ;゚⊿゚)ξ「~~~ッッ!」




その少女は何かを口走ったが、どうやら僕とは言語が違うらしい。

何一つとして、意味を理解することは出来なかった。

( ^ω^)「少女に介護される忍者……これはもう駄目かもしれんね」

ふぅ、とひとつ溜息を着く。

僕は首を元に戻し、何もない空を見上げることにした。

( ^ω^)「……」

ξ;゚⊿゚)ξ「……」

僕と彼女の間に、会話はなかった。


──それでも、彼女はその場から動こうとしなかった。


彼女が動いたのは、それから2時間程度経ったときだ。

何を思ったのか、突然立ち上がり、彼女は僕の前から姿を消した。



( ^ω^)「……とりあえず、この布団。ありがとうだお」

日が暮れたころには、辺りの気温は一気に下降した。

冷たい風が吹き荒れ、肌着の場合は意識を保つのも厳しい状態だったろう。

彼女が被せてくれた草の布団がなければ、僕は今頃……。

( ^ω^)「……お?」


彼女がいなくなったと思ってからしばらく。

何かを抱え込んだ彼女が、また僕の元へ走ってきた。



ξ゚⊿゚)ξ「~~~~~」

何かを言っているが、僕には理解できない。

すると、彼女は手に持った何かを、僕の目の前に置いた。

( ^ω^)「これは……リンゴかお?」

リンゴにしては、少し色が薄い気がする。

この島独特の果物だろうか。

いや、そんなことより。

彼女はこれを、僕にくれるのだろうか?

ξ゚⊿゚)ξ「~~~~~~?」

ごめんよ、君の言葉は、僕には分からないんだ。

ただ黙って彼女を見つめていると、不意に彼女はしゃがみこんだ。

( ^ω^)「お……?食べさせてくれるのかお?」



彼女は果物を手に取り、それを機用に二つに割った。

その硬さから言って、リンゴではないことは確かなようだ。

ξ////)ξ「~、~~~~!!」

顔を真っ赤にしながら、僕にそれを近づける彼女。

僕も少し照れながら、それでも本能には逆らえず、大きく口を開いた。

僕の口の中に、その果物が入る。

一噛みすると、口の中に甘い香りが広がった。

(*^ω^)「おいしいお……」

今までに味わったことのない食感、味だ。

僕が嬉しそうな顔をすると、心なしか彼女の表情も和らいだ。

ξ*゚⊿゚)ξ「~~~?」

彼女の言葉が、なんとなく、分かる気がした。

(*^ω^)「おいしいお。これ。すっごく」




彼女は僕に、もう半分の果物を食べさせてくれた。

美味しい、と僕が言うと、彼女は嬉しそうに笑顔を見せてくれた。

すべての果物を食べ終え、僕のおなかもそこそこに満たされた時。

またしても彼女は、僕の隣に座り込んだ。

( ^ω^)「……家に帰らなくて、いいのかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「?」

やはり、僕の言葉は通じていない。

それでも、彼女は僕のそばにいてくれた。


次の日も、その次の日も、その、次の日も……。



僕がこの島に漂流してから、5日目の朝。

僕が目を覚ますと、隣に彼女の姿は無かった。

( ^ω^)「また、食べ物を取ってきてくれてるのかお?」

毎日、2,3回僕の前から消えては、食料を調達してきてくれる。

大体は僕の寝ている間で、それ以外は僕の隣に座っていてくれていた。

( ^ω^)「お……今日はちょっと、調子がいいお……」

いつもよりも、頭痛が易しい。

全身に広がっていた痛みも、既にほとんど無くなっていた。

( ^ω^)「動ける……かお?」

ぐっ、と手足に力を入れる。

やはり痛い。でも、我慢できない痛みではない。

( ^ω^)「よっ……と」

僕は4日ぶりに、自分の足で立つことが出来た。



(;^ω^)「あいたたた……」

ずっと寝続けていたせいか、体の節々が痛い。

だが、あの頭痛に比べたら、こんなものは屁でもなかった。

( ^ω^)「これで、あの娘にも迷惑をかけなくてすm……お!」

茂みの向こうから、彼女の姿が見えた。

やはり、手には大量の果物を抱えている。

ξ゚⊿゚)ξ「~~♪」

( ^ω^)ノシ「やっほーだお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「~~~~~ッッッ!!」

僕の姿を見た瞬間、彼女は大声を上げて、手に持つすべての果物を地面に落とした。

そして、次の瞬間には、僕に背を向け、全力で走り始めたのだ。

(;^ω^)「え、ちょwww 待つおwwwwww」




あわてて彼女を追いかけようと、足を動かす。

しかし、4日ぶりに機能した僕の足は、うまく回ることが出来なかった。

(;^ω^)「いてっ」

ついにはその場にこけてしまい、目の前の彼女を見失ってしまう。

辺りに転がる、いつもの果物だけが、僕と共に残されていた……。




( ^ω^)「おーい……!」

それから僕は、彼女を探すために走り続けた。

まだまだ、しなくちゃいけないことはたくさんある。

彼女にありがとうを言わなくちゃ。

彼女に名前を聞かなくちゃ。

彼女に想いを伝えなくちゃ。

しかし、いくら走っても。

どんなに叫んでも、彼女は見つかることは無い。

それどころか、いつも彼女が持ってきてくれていた果物さえ、見つからないのだ。

(;^ω^)「どうなってんだお……?あの娘はいつも、30分もしない内に果物を取ってきていたお?」




何かがおかしい。

そう気づいたのは、彼女がいなくなってから、3日目だった。

(ヽ^ω^)「食べ物が……ひとつも無い……」

それだけではない。

早いのだ、僕の体力が消耗してしまうのが。

僕はこれでも、忍者として働いていた身だ。

一週間近く飯を食わずとも、何とか生きていける自信はあった。

しかし、たかが3日で。

僕の体は、カマキリのように痩せ細っていた。

(ヽ^ω^)「あの娘は……?果物は……?」

よろけながらも、足を止めることはしない。

たとえどんなに疲れても、僕は進み続ける。

どこまでも、駆け続ける。



そして、いよいよ5日目。

水分すらまともに取っていない僕の体は、完全に枯れきっていた。

(ヽ ω )「そろそろヤバイお……」

これまで口にしたものは、何も無い。

雑草を食べようとしたが、発するにおいがそれを妨げた。

つまるところ、僕はもう体力の限界なのだ。

(ヽ ω )「……ちくしょ……」

僕の足が、止まる。

それと同時に、僕の思考回路も、完全に停止した──……。


──……

─…

(ヽ ω )「……」

まだはっきりとしない意識。

だが、次第に明確に見えてくる視界。

ξ゚⊿゚)ξ「……」

僕の目が捕らえたのは、紛れも無い、彼女だった。


(ヽ ω )「や、やぁ……。久しぶりだお?」

ξ゚⊿゚)ξ「~~」

(ヽ ω )「はは……何言ってるか、全然わかんねぇお……」



空腹のせいか、全く体が動かない。

せっかく彼女に会えたのに、どうして僕は、動けないのだろう。

(ヽ ω )「お……?」

ξ゚⊿゚)ξ「~~~~」

彼女が、果物を手に持ち僕に近づける。

ああ、またあの時のように、食べさせてくれるんだね?

(ヽ ω )「……」

力なく口をあけ、それを中に入れてもらう。

味わう余裕もなく、僕はそれをほおばり続けた。

(ヽ ω )「もう一個……」

食べては次。食べては次。

すべてを口にし終えた僕は、その満腹感からか、急に瞼が重くなった。

彼女との話は、明日にしよう……。

僕は、目を閉じた。


目を覚ます。

隣を見つめると、やはりそこに、彼女はいた。

(ヽ^ω^)「おはようだお……」

ξ゚⊿゚)ξ「~、~~」

いつものように、彼女は僕の隣にいてくれる。

ここで僕が立ち上がったら、彼女はあのときのように……。

(ヽ^ω^)「えっと~……」

ξ゚⊿゚)ξ「……?」

(;ヽ^ω^)「ごめんだおッ!」

僕は一瞬にして立ち上がり、彼女の背後を取る。

あわてて逃げ出そうとする彼女を優しく抱きしめ、身動きが取れないようにした。



(;ヽ^ω^)「逃げないで、僕の話を聞いてほしいんだおッ!」

ξ;゚⊿゚)ξ「~~~~ッッ!!~~~~~~~ッ!!!」

(;ヽ^ω^)「大丈夫だお!僕は何もしないお!!」

泣き叫ぶ彼女。

必死に抵抗しているが、忍者の僕にはそれは全く意味を成していない。

(;ヽ^ω^)「いろいろ聞きたい事があるんだお……逃げないでくれお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「~~~~~~~~!!!」

(;ヽ^ω^)「痛ッッ!!」

裸足である僕の足に、何か棘上の物が刺さる。

不意の出来事に気を奪われた僕から、彼女はするりと身を潜り抜けた。




(;ヽ^ω^)「くそっ……!」

足にささった、何かの棘を抜く。

よく見るとそれは、僕がいつも食べていた果物の種だった。

ξ;゚⊿゚)ξ「~~~ッッ!」

彼女の手に、それは何本か握られている。

しまった、逃がしてしまう。

(ヽ^ω^)「待つおッ!」

走り出した彼女を、僕は追いかける。

待て、待つんだ。逃げないでくれ。

ξ;゚⊿゚)ξ「~~」

手に持つ果物の種を、辺りに散りばめる彼女。

残念ながら、素人のマキビシなど、僕にとっては意味を成さないんだ。



一瞬にして隙間を見つけ、うまくかわしていく。

そしていよいよ、彼女を捕まえることができる距離まで──……!

(;ヽ^ω^)「痛ッッ!!」

またしても、あの激痛が体中に走る。

ちくしょう、何だってんだこんな時に。

僕は今、彼女を追いかけている最中なのに。

ξ;゚⊿゚)ξ「~~~ッ!」

どんどん、彼女の姿は小さくなっていく。

嫌だ、いかないでくれ。

君が好きなんだ。

僕の隣に、ずっと居てくれよ。


忍者の僕が漂流して、枯れながらも、どこまでも駆けて、君を探し続けたんだ。



  絶対に、逃がさない。




気がつけば僕は、懐に手を伸ばしていた。

久しぶりに握る感触、手裏剣。

随分と使い慣れたそれを、僕は彼女に向かって放り投げる。

ξ;゚⊿゚)ξ「~~~~!!」

それは見事に、彼女の左足に命中した。

バランスを崩したものの、彼女は止まる気配が無い。

(ヽ^ω^)「逃がさないお」

もうひとつ、手裏剣を投げた。

今度は右足、正確に足に突き刺さる。

ξ;⊿;)ξ「~゛~゛~゛~゛!!」

しかし彼女は倒れない。

両足から血を流しながらも、決して止まらない。



(#ヽ^ω^)「逃げんなって言ってんだお!!!!」

最後の一枚の手裏剣を、投げた。

彼女との距離はどんどん縮まり、

そして、突き刺さる。

ξ゚⊿゚)ξ「──」

今度は、耳を劈くような叫び声は聞こえなかった。

代わりに聞こえたのは、彼女の倒れる音。

(;ヽ^ω^)「はぁ……はぁ……」

ゆっくりと、彼女に近づく。

左足、右足。

そして、頭から血を流した彼女の隣に、僕は座り込んだ。



(ヽ^ω^)「……やっと、止まってくれたお」


(ヽ^ω^)「あ、そうだ。ずっと言いたかった事があるんだお」


(ヽ^ω^)「僕を助けてくれて、ありがとうだお!」


(ヽ^ω^)「中々言うチャンスが無かったんだおwww」


(ヽ^ω^)「それと……もうひとつ」


(ヽ^ω^)「君の事が……大好きだお」


(ヽ^ω^)「だから、これかも……」


「ずっと隣で、座っていてくれお」


返信2008/05/12 18:44:04