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1midarezakioukamidarezakiouka   ( ・∀・)隣の貞子さんのようです((( 川fд川f

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/20(水) 00:41:12.09 id:NCMQYoNE0

アパートの六畳一間は、緊迫した空気に包まれていた。

( ;・∀・)「……」

ビデオデッキに伸ばした手が震えている。

大学生の彼は、呪いのビデオと言われるものをとあるフリーマッケットで手に入れていた。

ホラー好きな彼は、今夜一人でそれを見るつもりなのだ。

( ;・∀・)「たまんねえぜ……この緊迫感が……」

ちなみに彼はホラー好きだが幽霊は否定派だ。

というか恐がりだ。


( ・∀・)「恐がりなのになんでホラー好きかって?」

( ・∀・ )「へ……ジェットコースターが流行る理由を考えてみなよ」

こっちみんな。

( ;・∀・)「いくぜ……ライドオン!(?)」

再生のボタンが押される。

砂嵐だった画面が暗転し、ビデオが再生された。




(*‘ω‘ *)『イッツ オートマーティック!』



( ・∀・)「始まった!」

画面に映っているのは、女性シンガーのPVだ。

二昔前に流行したこの唄のPVは、一部のビデオに不可解なものが映るともっぱら噂されていた。

彼はネットでその情報を知っていたのだが、既に販売停止だったこのPVの入手には手こずっていた。

フリーマーケットで彼がビデオを見つけた時、もはや運命だとか気持ちの悪い発想にまで至った程だ。


( ;・∀・) ドキドキ…

( ・∀・)

( ・∀・)「……」

( ・∀・)「この子可愛いなー」

( ・∀・)「……」

( ・∀・)「……あれ?」

PVは、およそ30分程で終わった。

仕方なく停止ボタンを押し、ため息を一つ。

( ・∀・)(やっぱり嘘だったか……)

多少の落胆と、助かったという安堵感が心を満たす。この程度で良いのだ。

本当に幽霊が出たら彼は「おかああさぁぁぁん!」と言って気絶してしまうだろうから。




ちなみに彼が聞いた噂というのは、ビデオにおかしな女性が映るというものである。

その女性を見てしまった者は、一週間以内に死ぬという、ありきたりといえばありきたりな話だ。

( ・∀・)(そろそろ寝るかな……明日は早いし)

時計の針は、午前1時を回ろうとしていた。

ビデオデッキの電源を落とし、畳の上に布団を敷き始める。


その時だった。


(*‘ω‘ *)『イッツ オートマーティック!』


( ;・∀・)「うお!?」

電源を落としたはずのデッキが、何故かビデオを再生し始めた。




( ;・∀・)(え? 嘘……マジで……)

食い入るように画面をのぞき込む。

次第にテレビとの距離が近くなり、鼻先が画面に触れそうなほどまで接近していた。

( ;・∀・)「……」

目頭が熱くなり、頭の中で誰かが囁きかけてくる。

『危ないよ……』『痛いよ……』

『……て……』『こっち……な……』

恐がりの彼は、金縛りがかかったかのようにテレビの前から動かない。

( ;・∀・)「!」

すると、映像が乱れ、まるで揺れる水面のように画面が波打った。




( ;・∀・)「う……ううう……!」

「よ……な……ない……」

頭の中で囁いていた声は、すぐ目の前から聞こえてくるようになってきた。

何かが、近づいてきているようだ。


( ;・∀・)「だ……誰か……! 助けて!」

「ない……あ…い……!」



( ;・∀・)「うああああああああああ!!」



川;д川「だから危ないっつーの!!」

( ;・Д・)「ぐああ! 何故!?」


テレビから飛び出してきた少女は、彼にヘッドバットをかました。

鼻をやられた彼は、顔を押さえてうずくまる。

川;д川「ありえないでしょ……どれだけテレビ好きなのよ。

      もっと離れて見なさいよ……」

( ;∀と)「うう……鼻が……鼻がぶちゅりって……」


( ・∀・)

川д川

( ・∀・)「……誰?」



川д川「……あ」

( ・∀・)「え?」

川д川「私?」

( ・∀・)「うん……」

川д;川 ゴソゴソ

川д川「えーと……」

つ□と

川д川「私は貞子。貴様を呪い殺す為にやってきた」

つ□と

( ・∀・)




川д川「助かりたくば、このビデオを別の者に……」

つ□と

( ゚∀゚)「おか――さ――――ん!!!!」

川;д川「うわあ! ええ!?」


彼は不思議な踊りを踊りながらその場に倒れた。

何とも期待通りの男だった。


川;д川「何なのこの人もう……」


貞子は、気絶した彼を敷いてあった布団に運んでやった。

薄暗い電球の光が、笑うように瞬いた。




(  ∀ )「ん……」

( ・∀・)「……?」

彼が目を覚ましたのは、午前2時過ぎだった。

草木も眠る何とやらの時間だ。

( ・∀・)「……夢か」

川д川「何の夢を見ていたんですか?」

( ・∀・)「テレビの中から女の子が出てくる夢だよ」

川д川「むう……夢じゃないのに……」

( ・∀・)「夢であって欲しかった……」




( ;・∀・)「何だよ! 何だよお前……何なんだよ!!」

川;д川「ええぇぇ……何ギレですか」

( ;・∀・)「とりあえず叫ばないと心が折れそうなんだよ!」

川д川「なるほど……あ、私は貞子です。こにちわ」

( ・∀・)「どうも。モララーといいます」

( ;・∀・)「違うよぉ!!」

川;д川「な、何が……?」

( ;・∀・)「何でテレビから出てきたんだよ!」

川д川「だって……幽霊だもん」




( ;・∀・)「幽霊は電子機器から出てきちゃ駄目だろ!」

川д川「私もそう思ってたんですけど、以前先輩の幽霊と話してた時……」


 △

('、`*川『やっぱサプライズって重要よね。え、嘘!? マジで!? 的な』

川д川『サプライズですか……私はインパクト無いから駄目ですよね』

 △

('、`*川『そこは工夫次第よ。例えば……テレビの中から出てくるとかさ』

川д川『それイタダキ!』



川д川「……とこのような下りがありまして、今までの常識を覆すサプライズを提供しようかと」

( ・∀・)「どうでも良いけど、派手な幽霊より地味な方が怖いと思うよ」



川;д川「……あ」

( ・∀・)「え?」

川д;川 ゴソゴソ

川д川「私は貴様を呪い殺す為に……」

つ□と

( ;・∀・)「もういいよ聞いたよさっき」

川д川「続きがあるんですよ」

( ・∀・)「そうなんだ……ていうか今度から台詞は覚えてこような」

川д川「助かりたくば、このビデオを別の者に見せるのだ。ぐわーははは」

つ□と

( ;・∀・)「うう……モララー大ピンチ! あ、でも待てよ……?」




( ・∀・)「別の人って、何人に見せれば良いの?」

川д川「一人で良いですよ」

( ・∀・)「じゃあ……その人がまた僕に見せたら?」

川д川「……」


川;д川「……あああ!」

( ・∀・)「今気付いたー」




川;д川「ああ……どうしましょう……貴方死んでくれないですか?」

( ・∀・)「うん……全力で生きたい」

川;д川「生きてても良い事無いですってばぁ……」

( ;・∀・)「あるよ!」

川д川「例えば?」

( ・∀・)「……」

( ・∀・)「一晩考えさせてくれないかな」

川;д川「即答出来ない時点で諦めてよ……」




( ・∀・)「ま、いいや。ビデオは明日ブーンにでも見せようっと」

川;д川「あわわわわわ……」

( ・∀・)「ちなみに期日は?」

川;д川「一週間後の同じ時間です……」

( ・∀・)「まだ余裕あるな」

川д川「……」

川д川「そうだモララーさん。今から旅行に行きませんか? 南アジアにでも」

( ・∀・)「その手は食わんぞ……」


モララーと貞子の戦いは、ここから始まった。




次の日。

寝不足の頭を抱えながら、モララーは布団から起き上がった。

( ・∀・)「……」

川д川「zz・・・」

( ・∀・)「寝るんだ……幽霊も」

布団の端に頭を乗せている格好で、貞子は寝息を立てていた。

こうして見ると、幽霊ではなく普通の少女のように見える。

( ・∀・)「……」

( *・∀・)(パンツ見えないかな……)




( *・∀・) ソーット……

川д川「んん……」

( ;・∀・)「は!」

(・∀・; )「駄目だ駄目だ……例え姿形は女の子でも実際は幽霊なんだ。

      惑わされてはいけない。この子は化け物だ。人の生き血を吸う鬼なんだ」

大げさだった。

( ・∀・)(ブーンに連絡するのはバイトが終わってからでいいや……)

支度を調えると、モララーは一人アパートを出て行った。




川д川「zz・・・」

川д川「……」

川д川「ペニサスさん……」

川д川「そのネタじゃ忘年会乗り切れませんよ……」

川゚д川「は!」


川д;川

川;д川

川;д川「逃げられた!」




川;д川「うう……無理矢理鎖で繋いで身動き出来ないようにしていれば良かった……」

川д;川「何処に行ったんだろ……ブーンって人の所かな……」

川д川「……あら?」


その時、ビデオデッキの横に別の電子機器を見つけた。

大きくXと書かれたマークの入っているそれには、コントローラーが二つくっついていた。

川д川「……」

川*д川「わかった! これが噂のふぁみりーこんぴゅーたぁってやつね!」



 △

('、`*川『あー久々にゲームしたいな』

川д川『何やります? かくれんぼ? 鬼ごっこ?』

 △

('、`*川『違う違う。テレビゲームよ。人間たちが開発した電気で動く玩具』

川д川『はあ……ビデオデッキ的な』

 △

('、`*川『まあそんな感じ的な』

川д川『ペニサスさんはしたことあるんですか?』

 △

('、`*川『私はナウでヤングだからもちろんあるわよ。ファミリーコンピューターとかね』

川д川『うわーナウいなあ』



川*д川「ようやく時代に追いついたわ……」




川д川「確かソフトっていうやつを中に入れれば……」

川;д川

川д;川

川д川「あ、これかな?」

川д川「……でっどらいじんぐ?」

川д川「横文字わかんないや……これにしよっと」




( ・∀・)「はあ……」

モララーはくたくたに疲れた体でアパートの階段を上っていた。

( ・∀・)(コンビニ店員に道聞くなよ……地元の人じゃねえからわかんねえっつーの)

鍵を差し込み、かちりと回す。

薄汚れたアパートのドアが、音を立てて軋みながら開いた。




( ・∀・)

川*д川「うおおおおおお!」

( ・∀・)

川*д川「ゾンビこの野郎! 駆逐してやる!」


とりあえず、凄い熱気だった。




( ・∀・)「何してんの……」

川;д川「今話しかけないで!」

( ;・∀・)「す、すいません……」


(・∀・; )(落ち着け……落ち着くんだモララー。

      家に帰ったら幽霊が360してるなんてよくある状況じゃないか……)

(・∀・ )

( ;・∀・)「いや無いから!」

おそらく無い。




( ;・∀・)「ストップ! スト――ップ!」

川;д川「何!?」

( ;・∀・)「何!? じゃないよ! こっちが聞きたいよ!」

川;д川「だから今忙しいんだってば……!」

( ;・∀・)「だから……」

川;д川「うわああまた変な人出てきた!」

( ・∀・)「それボスだよ! ショットガンに切り替えて!」

川;д川「あわわわ……」

( ・∀・)「まずは後ろに乗ってるやつから仕留めるんだ! ヘッドショット!」




川;д川「……」

( ・∀・)「……よし! 次は運転席の奴!」

川;д川「えい!」

( ・∀・)「もう一発!」

川;д川「……あ!」

( ・∀・)「……上手い! 勝った!」

川*д川「やったー!」

( ・∀・)「安心するのは早いぞ! 早く安全地帯に避難しないと、周りのゾンビが……」




( ;・∀・)「違うわ――!!」

川;д川「な、何!?」

( ・∀・)「何でゲームしてんだよ!」

川;д川「そ、そこにゲームがあるから……」

( ・∀・)「登山家か!」

川fд川f ノロマース

( ;・∀・)「今更幽霊ぶるな!」




川;д川「で、でも……フランクが助けないと、みんなゾンビに襲われちゃうから……」

( ・∀・)「さっそくゲーム脳になってるじゃないか……」

川;д川「人が人を助ける事に、理由なんていらない!」

( ;・∀・)「何か急に良いこと言い出したし。俺を憑き殺そうとしてる癖に」

川д川「それはそれ。これはこれ、という事で」

( ・∀・)「頭痛くなってきた……今日はもう寝よう」

川д川「……もうちょっとやってて良いですか?」

( ・∀・)「好きにして……」

川*д川「やった」




次の日、モララーが目を覚ました時、貞子はコントローラーを持ったまま眠っていた。

画面はタイトル画面に戻っている。

( ・∀・)「まさか一日でクリアしたのか……ゲーマー幽霊め」

時刻は既に昼過ぎだ。

モララーは携帯を取りだし、数少ない友人の一人にメールを送った。


( ・∀・)「……」


数分後、メールが返ってきた。

『わかった。今すぐ行くお』

( ・∀・)「これで一安心、かな」

安堵のため息をつきながら、携帯を閉じる。




十分後、部屋の呼び鈴が鳴った。

モララーがドアを開けると、一人の男が息を切らしてそこに立っていた。

( ;^ω^)「はあ……はあ……モララー!」

( ・∀・)「よく来てくれた」

( *^ω^)「鍵の新作、もうネットで落とせたって本当かお!?」


モララーがどういうメールを送ったかというのは想像に任せる。


( ・∀・)「まあ部屋に上がれよ」

( ^ω^)「お邪魔するお!」




( *^ω^)「早くプレイしたいおー」

( ・∀・)「ああ、それなんだけど嘘だ」

( ^ω^)

( ・∀・)「で、こいつを見て欲しい」

川*д川「zz・・・フランク……あんたもう人間じゃないよ……むにゃ」

( ^ω^)

( ・∀・)「こいつは幽霊だ。ビデオを見てたらテレビから出てきた」

( ^ω^)

( ・∀・)「誰か一人にビデオを見せないと俺は死ぬらしい。頼む! ビデオを見てくれ!」




( ^ω^)




 ともだちが

 ゲームを貸すと

 言ったのに

 ぜんぶ真っ赤な

 嘘だったよちくしょう


   ( ^ω^ ) ブーン。心の俳句




( ゚ω゚)「死ぬ準備は出来たかモララー」

( ;・∀・)「うわああすげえ怒ってる! 顔きもい!」




川д川「zz・・・!」

川д川「あ……おはようございます」

( ゚ω゚)

川д川「どちら様ですか……?」

( ゚ω゚)「俺はブーン。地獄からやってきたんだお……」

川*д川「おお。私も地獄出身です。同郷ですね」

( ;・∀・)「信じるなよ! そこのファミマ曲がった先のアパートから来たんだぞそいつ!」

( ゚ω゚)「そうさ……ファミマという名の時空の歪みを越えてな……」

( ;・∀・)「俺その時空の歪みで働いてるんですけど!」




( ;・∀・)「なあ頼むよほんと……ビデオを俺たちで貸し合えばどちらも死なないだろ?」

( ゚ω゚)「それと嘘をついた事は別問題だお……」

( ・∀・)「意外と根が深いんだな……」

川*д川「ゲームして良いですか?」

( ;・∀・)「またゲームかよ。もうクリアしたんじゃなかったのか」

川*д川「二週目がしたいんです。ステータスを持ち越せるみたいなので」

( ;・∀・)「いいよもう、勝手にしろよ」

川*д川「あとネットのアカウント作っちゃったんですけど、良かったですか?」

( ・∀・)「もう……もう何でもいいよもう……」




( ゚ω゚)「遺言の準備はしなくていいのかお……」

( ;・∀・)「機嫌直せって。落としたコードギアス、全話やるから」

( ゚ω゚)「公式サイトで無料視聴出来るからいいお」

( ・∀・)「くそう! ネット社会の弊害だ!」

川*д川「フランクつえー」


その後、ブーンの機嫌が直る事は無かった。

あと貞子のフランクがレベル50になった。

( ・∀・)「フランクつえー」

川*д川「もはや人間じゃないね」

結局、何も解決しないまま、一日が終わった。



次回予告。

モララーが凄い頑張る。


/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\

| ・ U      |

| |ι         |つ

U||  ̄ ̄ ||

   ̄      ̄

↑ 象



明日の昼まで残ってたら同じスレで。

残ってなかったら別のスレで。

頭が痛くなってきたので、今日はこの辺で。

それではまた。

返信2008/08/28 22:54:33

2midarezakioukamidarezakiouka   第2話

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 03:04:08.50 id:VBuWPcoa0

( ・∀・)「こっちか」

モララーの手には、ブーンからもらった手書きの地図が握られている。

近所の凄い巫女さんがいるという神社への地図だ。

川;д川「私お祓いされちゃうんですかね……」

( ・∀・)「大丈夫。呪いさえ解ければ俺は満足だし」

川*д川「ありがとうございます……」

( ・∀・)「感謝されてもね。あ、ひょっとしてここかな?」

住宅街のど真ん中で、小さな林と、長い階段を見つける。

階段の両側には赤い鳥居が連なっていた。

クー様神社。

鳥居にはそう書いてある。




( ;・∀・)「クー……様?」

川;д川「クー様……て書いてありますね」

( ・∀・)「うさんくせえ。君の先輩くらいうさんくせえ」

川д川「ペニサス先輩はうさんくさくなんか無いです……!」


 △

('、`*川『コカコーラってあるじゃん。あれって醤油をろ過したやつなんだよ』

川*д川『物知りダナー』


( ・∀・)「じゃあいってみようか。そういえば幽霊って神社の中に入れるのかな?」

川д川「え、何でです?」

( ・∀・)「神様の力に守られてるだろうから、幽霊は弾かれちゃうんじゃない? 何となくだけど」




川д川「……」

( ・∀・)「……」

普通に入れた。

( ・∀・)「うさんくささが増してきたぞー!」

川*д川「やだなあモララーさん……神様なんて非科学的な存在信じてるんですか?」

( ;・∀・)「幽霊いるんだから信じてもいいじゃん!」

モララーたちは階段を一段ずつ上っていく。

しばらく上ると、階段の切れ目が見えてきた。

終わりが見え始めると、二人は我慢出来ずに駆け上がってしまう。




( ;・∀・)「はぁ……はぁ……ゴール!」

川;д川「私のが早かったです……」

( ;・∀・)「写真判定が欲しいね。ん……?」



川 ゚ -゚)ジー



( ・∀・)

川д川

ほうきを持った巫女が、モララーたちの方をガン見していた。

どうやらブーンが言っていた人物は、あの女性のようである。





川 ゚ -゚)ジー


( ;・∀・)「見てる見てる見てる」

川;д川「何か怖いです……モララーさん先行って下さい……」

( ;・∀・)「わ、わかったよ」

なるべく不信感を与えないように、フレンドリーに話しかけてみる。

( ・∀・)「やあ巫女さん! 僕の名前はモララー! 今日も良い巫女日よりですね!」

川д川

川 ゚ -゚)

( ・∀・)


  _,、_

川 ゚ -゚)




  _,、_

川 ゚ -゚)ジー


川;д川「何なんですか巫女日よりって……!」

( ;・∀・)「俺人見知りするタイプなんだよ! 思わず緊張しちゃって……」

川;д川「も、もういいですよ……私が話しますから……」

( ・∀・)「ご迷惑かけます……」

おぼつかない足取りで、貞子は巫女に近寄っていく。

川;д川「あの……」

川 ゚ -゚)ジー

川;д川「ここの巫女の方ですよね……?」




川 ゚ -゚)「そうですけど」

川д川(通じた!)

川;д川「あのですね……呪いを解く方法なんかを教えて頂けたらなーと……」

川 ゚ -゚)「憑かれていますね」

( ・∀・)「おお! そうなんですよ!」

川 ゚ -゚)「私はスーパー美少女巫女クーですから、そのくらいの事わかります」

( ・∀・)「何か、ずいぶんと無駄な修飾が多いですね……」




川 ゚ -゚)「お若いのに大変ですね。今除霊してさしあげます。ていや!」

( ;・∀・)「痛!?」

持っていたほうきでぱしぱしと叩かれるモララー(20)。

川 ゚ -゚)「ていや! 死ね! 消滅しろ!」

( ;・∀・)「何すか何すか!?」

川 ゚ -゚)「悪霊め……しぶといな」

( ;・∀・)「……言っておきますけど、憑かれているのは俺ですからね?」

川 ゚ -゚)「……」

( ・∀・)「……」

川 ゚ -゚)「はは。冗談ですよ。はは」

( ;・∀・)「こいつはうさんくせー! ゲロ以下にうさんくせ――――!!」




( ;・∀・)「俺はただの大学生です」

川 ゚ -゚)「そうするとこちらが」

川;д川「私はただの幽霊です……貞子って言います……」

川 ゚ -゚)「なるほど。今全てを理解出来ました。

     ここでは話すのもなんですので、中へどうぞ」

手招きされるがまま、二人はクーのあとについていき、建物の中へ入っていった。

純和風に作られた家の和室に通される。

川*д川「落ち着く造りの家です……」

( ・∀・)「ああ、そっか。君はそうかもね」

川 ゚ -゚)「風呂はユニットバスですけどね」




川 ゚ -゚)「それで、呪いというのは?」

( ・∀・)「あ、ああ、そうそう。実は」

モララーは今までの経緯を全て話した。

よくわからない部分は、隣に座っている貞子が補足してくれた。

川 ゚ -゚)「そういう事でしたか」

( ・∀・)「除霊しちゃうのは可哀想なので、呪いだけ解いてもらえないですかね」

川 ゚ -゚)「……」

( ・∀・)「クーさん?」




川 ゚ -゚)「モララーさん。貞子さん」

( ;・∀・)「はい……」

川;д川「な、何でしょう……」

川 ゚ -゚)「死者の呪いというものがどういうものか、ご存知ですか?」

モララーたちは顔を見合わせた後、首を横に振った。

川 ゚ -゚)「幽霊が人に憑くというのは、人それぞれが持つ因果律が交わるという事です」

( ;・∀・)「日本語で……」

川;д川「おk……」

川 ゚ -゚)「つまりわかりやすく言うとですね」




川 ゚ -゚)「憑くというのは、くっつく、という事です。

     離す事は比較的容易ですが、呪いとなると話は違う」

( ・∀・)「え……」

川 ゚ -゚)「魂のレベルで交わった結びつきは、どちらかが消えるまで続きます。

     生者が行う呪いとは桁違いに効力が高い為、そうなるのです」

( ;・∀・)「ちょっとまって下さい。じゃあ、もしかして……」

川 ゚ -゚)「そうです」




川 ゚ -゚)「呪いを消す為には、貞子さんが消える他方法は無いんです」




( ;・∀・)「そんな」

川;д川「……」

(・∀・; )「知らなかったの!?」

川;д川「はい……ごめんなさい…………」

(・∀・; )「俺に謝っても……くそ!」

川 ゚ -゚)「それと、呪いを解くには時間がかかります。

     魂と魂が混合されている状態な訳ですから、そう、最低でも24時間はかかりますね。

     ビデオを見たのはいつですか?」

( ;・∀・)「六日前の深夜です……」

川 ゚ -゚)「ではもう時間がありません。除霊をするなら今しかない」




( ;・∀・)

川;д川

川 ゚ -゚)

( ;・∀・)「貞子はどうなるんですか」

川 ゚ -゚)「魂は在るべき場所に帰ります。

     輪廻転生の法則に従って、別の次元へと飛ばされます」

( ;・∀・)「完全に消える訳じゃ、無いんですよね」

川 ゚ -゚)「そうです。だから、死ぬとか、別れじゃないんです。

     彼女は旅立たなくてはいけない魂なんです。お気を落とさないで」

( ;・∀・)「……」




川д川「……モララーさん」

( ・∀・)「貞子」

川д川「私の事は気にしないで下さい。

     私だって、幽霊なんて中途半端な存在より、また人として生きたいんですから……」

川ー川「だから、大丈夫です」

( ・∀・)「……うん」

理屈はわかった。道理も通っている。

しかし何かが、気に入らなかった。

川 ゚ -゚)「ではすぐにでもお祓いを始めようと思います。

     お堂に行きましょう」

( ・∀・)


( ・∀・)「はい」


唐突に始まった何かが、唐突に終わろうとしていた。

仕方の無い事だと割り切ろうとしても、やはり何かが、モララーの中で引っかかった。




アパートに戻ってくるまで、二人は無言だった。

川д川「あ、モララーさん」

( ・∀・)「え?」

部屋のドアを開けようとした時、貞子がそれを制した。

川*д川「ちょっと待ってください……」

貞子は一人で先に部屋に入ってしまった。

モララーは行動の意味が理解出来ずに、既に閉じられたドアの前で立ち尽くす。

「入ってきてもいいですよ」

( ・∀・)「う、うん……」




おずおずとドアを開けると、

川*д川「おかえりなさい」

玄関の前で立っていた貞子が、笑顔でモララーを出迎えた。

( ;・∀・)「これがしたかったの?」

川д川「新婚さんごっこです……」

( ・∀・)「君ってたまに変な行動するよね」

モララーがそう言うと、貞子は頬を膨らます。

それを見たモララーが、また笑う。

( ・∀・)「今日は久々に料理してみようかな」




川д川「モララーさん、料理出来るんですか……?」

( ・∀・)「一人暮らしを舐めちゃ駄目だぜ。といっても作るのはチャーハンだけどね。

      今ある材料で出来そうなの、それくらいだし」

川д川「お手伝いします……」

( ・∀・)「ありがとう」

二人は台所で、仲良く並んで料理を始めた。

幽霊と料理を作る事に違和感を覚えないのは、モララーが彼女に慣れすぎている為だ。

( ;・∀・)「卵割りすぎ割りすぎ! 明日の分が無くなる!」

川;д川「ごめんなさい……」




貞子の助けを借りつつ、二人分のチャーハンを作り上げる。

貞子は幽霊なので食事はいらないといったが、雰囲気だけでもとモララーが貞子の分まで作ったのだ。

( ・∀・)「いただきます」

川*д川「いただきます……」

小さなテーブルを二人で囲む。

これがずっと続けば良い。二人はそう願った。

それが出来ないからこそ、二人は強く、

( ・∀・)「おいしい。やっぱりご飯は誰かと食べるもんだね」

川*д川「ですねえ……」

願った。




食事を食べ終わり、する事が無くなると、二人は無言になった。

しかし気まずさなど無く、ゆったりと流れる時間を堪能しているようだった。

( ・∀・)「―――ねえ」

川д川「はい……」

( ・∀・)「どうして、君は幽霊になったの?」

川д川「……」

( ・∀・)「?」

川д川「実は、覚えて無いんです」

( ・∀・)「そんな……だって、生前は~ってよく言ってたじゃん」

川д川「村で育った事は覚えてるんです。でも、どうして死んだかは覚えて無いんです」




( ・∀・)「そっか……幽霊ってみんなそうなのかな?」

川д川「違うみたいです……先輩は」


 △

('、`*川『今思い出してもムカつくわ~』

川д川『何の事ですか?』

 △

('、`*川『私をひいたスクーターよ。それで死んじゃって今ここにいるワケ』

川#д川=3『酷い話ですね……』

 △

('、`*川『まあその時、銀行強盗して逃げてる途中だったんだけどね』


( ・∀・)「それは地獄行くわ」

川д川「閻魔様も即決ですよね……」




川д川「あと、どのくらいなんでしょうか……」

( ・∀・)「……」

貞子が言ったのは、あとどれだけ経てば、自分が消えるかという事だ。

( ・∀・)「たぶん、明日の夕方くらいだと思う」

川д川「……」

( ・∀・)「……怖い?」

川д川「え?」

( ・∀・)「消えるのって……やっぱり怖い?」




川;д川「い、いえ、全然そんな、大丈夫です……!」

( ・∀・)「そう……」

時計の針がカチカチと時間を刻む。

どれだけ望んでも、時は止まってはくれない。

( ・∀・)「俺は怖い」

( ・∀・)「こんなカタチで、せっかく仲良くなれたのに、また離れるなんて……怖いよ」

川д川「モララーさん……」

モララーにとって不思議な事だった。

たった数日間の付き合いなのに、自分を殺そうとしている幽霊なのに。

とても大切な存在となってしまった。




人見知りで、友達すら少ない彼にとって、恋など無縁な存在だった。

幽霊の彼女だからこそ、ここまで親しくなれたのだろう。

あるいは、最初の一目惚れの相手がたまたま幽霊だった。

そう言えるのかもしれない。

川д川「モララーさん……わがまま、言っていいですか?」

( ・∀・)「!」

( ・∀・)「いいよ。うん、何でも聞く」

川д川「私……その……」

貞子は顔を俯かせ、顔が赤くなっているのをばれないようにして言った。

川д川「最後に、デートっていうのを、してみたいんです―――」








('A`)

('A`)「俺の名前は鬱田ドクオ」

('A`)「北半球で最もナイスガイともっぱら噂の男だ」

ドクオは再び、モララーのアパートの前に来ていた。

つい先日、泣きながらモララー宅を飛び出した彼だが、思うところがあったので帰ってきたのだ。

('A`)「よくよく考えればおかしい話だ」

('A`)「ピザとニートしか友達のいないあいつに彼女が出来るなんておかしい」

('∀`)「ククク……俺の勘だとあの子は幽霊だな。

    根暗なモララーだから幽霊を呼び寄せちゃったに違いない」

('∀`)「種がわかれば恐れるものなど何も無いものよ!」




バタン

('A`)「あ」

川*ー川「モララーさん……早く早く」

( ・∀・)「急がなくても遊園地は逃げないよ。あ、ドクオ」

川д川「こんにちは……」

('A`)

( ・∀・)「悪い。今からデートだ。用事があるならまた明日にしてくれ。じゃあな」

川*д川「失礼します……」

('A`)




。゜。゜(;A;)゜。゜。




貞子がデートをしたいと言った時、モララーが最初に頭に浮かんだのが近所の遊園地だった。

デートスポットとしてベターであるし、何より貞子が遊園地を知らないというのが決め手だ。

( ;・∀・)(どのタイミングで手を繋ぐか……それが問題だ!)

川*д川(ゆうえんちってどんなとこだろ……)

バスに乗って遊園地に向かっている最中、二人はそれぞれ別の意味でそわそわしていた。



川*д川「ほわああああ……!」

遊園地に着くと、貞子は観覧車やジェットコースターなどを見上げて、感嘆のため息をついた。

彼女はこれほど巨大な建造物を見たことが無かった。




川д*川「あれなんですか……?」

(・∀・ )「あれは中に乗ってぶんぶん振り回されるやつ」

川*д川「あっちのは……?」

( ・∀・)「中に乗って縦横無尽に振り回されるやつ」

川*д川「一緒に振り回されましょう……!」

貞子は目を輝かせて、子供のようにはしゃいでいた。

( ・∀・)「!」

この時モララーは気がついた。

自分が、絶叫系の乗り物が大の苦手だという事に。




( ;・∀・)(くそ! やられた! ちくしょうどうせなら格好いいところ見せたい……)

川*д川「早く乗りましょう……」

( ・∀・)(えーいままよ! 大体子供の頃苦手だったものが、今は大丈夫って結構あるもんな!

      わさびとか、ショウガとか、何かそういうのしか思いつかないけど……)

( ・∀・)「よし、行こう」

川*д川「はい……!」

モララーたちは意気揚々と、海賊船を模した例のあの乗り物に乗り込んでいった。



( ゚∀゚)「ゴク――――!! 天さ――――――ん!!」

川*д川「キャ――! キャ――!」


案の定こんな感じになった。




( ・∀・)

川*д川「ふああ目が回ります……」

( ・∀・)

川д*川「次はアレとかどうです……?」

(・∀・ )


<ぎゃああああ!

<うわあああああああ!


(・∀・ )

川д*川「みんな楽しそうですよ……」




( ゚∀゚)「ハァァァァァァァァンンンンンン!!」

川*д川「キャー!」

( ゚∀゚)「じゅじゅじゅ重力のの法則が乱れれれるるるうるうぅぅぅぅぅ」

川*д川「キャー!」

↑ちょっと慣れた




( ゚∀゚)「貞子、動物ふれ合いパークとかあるから、そこ行かない?」

川*д川「あの乗り物はなんですか……!?」

( ゚∀゚)「あれはね。ジェットコースターといってね。現代では頭が狂った人しか乗らないんだよ」

川д川「列に子供並んでますよ……」

( ゚∀゚)「末恐ろしいねえ。嫌だ嫌だ。これからの日本社会が思いやられるよ」




川д川「乗っちゃ駄目……?」

( ゚∀゚)




ゴォォォォォ

川*д川「キャ――! 速い速い!」

( ゚∀゚)

川*д川「回るぅ――!!」

( ゚∀゚)

↑気絶




( ・∀・)「貞子!」

川*д川「はい……!」

( ・∀・)「お昼ご飯を食べたいのだが、許可を頂きたい!」

川*д川「許可します」

( ;∀;)(助かった――! ああああ助かった――!)

これ以上連続で乗ったら本当に死にかねない感じだった。

絶叫が駄目な人にしかわからない、死とは別の恐怖というものがあるのだ。

( ・∀・)「軽いご飯にしとこう。ホットドッグとか」

川*д川「早く食べられるなら何でも良いです……さっき乗ったやつもっかい乗りたいから……」

( ;∀;)「俺ジュースだけでいいや。今何か食べても全部無駄になりそう」



ご飯を食べ終わると、モララーは貞子に手を引かれて、再び悪夢へと誘われる。

( ;∀;)

( ・∀・)「あ……」

歩いている途中、モララーはふと立ち止まった。

手を引いて先を歩いている貞子が振り返る。

川*д川「どうしたんですか……早く列に並びましょうよ」

( ・∀・)「いや、何でもない」

( *・∀・)(手、繋げてるじゃん)

モララーにとってこれは快挙だった。

今日の目標達成である。

川*д川「今度はじぇっとこすたーから乗りましょう」

( *・∀・)「あ、ああ!」




――にゃあああああああ!!

――あははは!


――ほおああああ死ぬ!! 死ぬる!!

――楽しいー!!


――……

――キャ―キャ―!!




( ゚∀゚)「貞子。お化けの君にぴったりの場所があるんだ。行かないかい?」

川*д川「行きます!」




片方の命が大分削られていったが、それでも二人は楽しんでいた。

(//‰ ゚)「グオオオ! イボイボだぞー!」

川*д川「初めまして……私、貞子と言います」

(//‰ ゚)「あ、はい。初めまして……」

( ;・∀・)「すすす、すいません! 貞子、お化け役の人に話しかけちゃ駄目!」

平日という事もあり、全てのアトラクションを制覇するのに、そこまで時間はかからなかった。

それでも楽しい時は過ぎるのが早く、太陽が沈み始めていた。

川*д川「……」

( ゚∀゚)「……」

二人はベンチに座って、しばし休憩を取っていた。




川*д川「はー疲れましたね……」

( ゚∀゚)「うん。精神的な部分で大いに」

川д川「……」

( ・∀・)「何を見てるの?」

川д川「あの乗り物……かんらんしゃ……でしたっけ」

( ・∀・)「ああ、そうだよ。また乗りたいの?

      さっきはつまらなそうにしてたのに」

川*д川「乗りたいです」

( ・∀・)「……うん、わかった」

夕陽が長い影を作る。

二つの影が、寄り添うようにして、繋がりあう。

二人は当たり前のように手を繋ぎながら、観覧車に向かって歩き出した。



(=゚ω゚)ノ「乗りたいのかよぅ」

( ・∀・)「乗りたいよぅ」

川*д川「乗りたいですよぅ……」

(=゚ω゚)ノ「真似するなよぅ。はい、どうぞ」

回ってきた車の扉を開けてもらう。

二人は手を繋いだまま乗り込んでいった。

川*д川「一周は何分でしたっけ」

( ・∀・)「十五分くらいかな……」

川*д川「もっとこう……びゅーん!って回れば、面白いと思うんですよね……」

( ・∀・)「もしこれがびゅーんって回るものだったら俺今乗ってないよ」

川*д川「ふふふ……でも……」




ゆっくり、ゆっくりと、観覧車は回る。

地面が離れていくにつれて、景色が広がっていく。

川д*川「こういうのも、良いですね……」

遠い空に、赤い夕陽が見えた。

貞子の横顔を、同じ色に染めていく。

( ・∀・)「……」

綺麗だ、とモララーは思った。

心の底から、そう思った。彼女の白い肌をじっと見つめ続けている。

川д*川「……」

( ・∀・)「……」

川д川「……モララーさん」

( ;・∀・)「あ、はい、何?」




見とれていたモララーは、声をかけられて現実に引き戻された。

それを知ってか知らずか、貞子は柔らかい笑顔を作りモララーを見つめ返す。

川*ー川「今日はありがとうございました……。

      良い思い出が出来ました。本当に、ありがとう……」

( ・∀・)

( ・∀・)「違うよ」

川д川「へ?」

( ・∀・)「礼を言うのは俺だよ」

川д川「……?」

モララーは、今ならどんなにくさい台詞でも喋られそうだと思った。




( ・∀・)「君に出会えて、それで君から、たくさんのものを貰った。

      今日の事も含めて。だから、違うんだ」

川д川「モララーさん……」

( ・∀・)「君に会えて良かった。ありがとう、貞子」

川*д川「……」

(・∀・ )「……綺麗だね」

川д*川「……うん」

夕日が、建物が作る地平線の向こうに沈もうとしていた。

この世で最も美しい景色なんじゃないかと二人は思った。

(・∀・ )

川*д川




川*д川「モララーさん」

( ・∀・)「何?」

川*д川「最後のわがまま、聞いてくれます……?」

( ・∀・)「……」

( ・∀・)「もちろん!」

川*д川「……」

一泊溜めてから、貞子は絞り出すようなか細い声で言った。


川*д川「私と――して貰えませんか……?」


肝心な部分が小さすぎて聞こえなかった。

それでもモララーは、耳じゃなく、もっと別の器官で、彼女の言葉を理解した。




( *・∀・)「い、いいの?」

川*д川「はい…………モララーさんなら…………」

( *・∀・)「お、俺、そういうの、経験無いんだけど」

川*д川「私も全く……」

( *・∀・)

川*д川


二人は無言で見つめ合った。

すると、貞子の方が席から立ち、モララーの隣に座った。

肩が触れあいそうになる程近い距離で、二人はまた見つめ合う。




( *・∀・)

川*д川

( *・∀・)「えっと、あの……」

川*д川「私から……で……」

( *・∀・)「あ、ああ、うん、わかった」


間近で見ると、貞子の白い肌のきめ細かさがよくわかった。

長い髪の間から見え隠れする整った顔立ちと、小さな唇が、徐々に近づいてくる。


モララーはそっと目を閉じた。





(…………)




(……?)



しかし、あの瞬間がやってこない。



「貞子……?」



返事すら無い。

モララーは閉じていた目をそっと開けた。





















              ( ・∀・)























貞子はいなかった。

迎えの時がきたのだ。

( ・∀・)

(・∀・ )

夕日は既に沈んでいた。

空には夕日の名残だけが残っていた。

(・∀・ )

(・∀・ )

(・∀・ )「さようなら……貞子」

貞子が消えたのは、ちょうどてっぺんの位置だった。

少しずつ狭まる景色が、ぼやけて滲んだ。




行きと同じように、帰りもバスを使った。

( ・∀・)

二人分の座席の隣は、空いている。

ほんの十数分の道のりが、やけに長く感じられた。


アパートにつくと、彼は自分の部屋の前で立ち止まった。

誰かが中にいて、ドアを開けてくれないかと思ったが、いくら待ってもドアは開かなかった。

鍵を使って、自分でドアを開ける。

一人暮らしを始めてから、ずっとそうしてきたはずなのに、どこかぎこちない手つきだった。

( ・∀・)「ただいま」

真っ暗な部屋に呼びかける。

( ・∀・)「ただいま」

言葉を返す人はいない。




部屋に上がると、財布と携帯をテーブルに置き、ベッドに寝転んだ。

( ・∀・)「!」

ふと思いつき、ゲーム機の電源に手を伸ばす。

しかし何度ボタンを押しても電源がつかない。

( ・∀・)「あ……そうか」

つかないのは当然だった。

これは一度水洗いされたものなのだから。


する事が無いので、クローゼットから漫画本を数冊取り出した。

それを全て読み終えると、腹が減ったので即席ラーメンを作った。

夕ご飯を食べ終え、面白いテレビ番組も無くなってきた頃、明日は朝からバイトだという事を思い出した。

テーブルを片付け、布団を敷き始める。




布団を掴んだ手に、水滴が落ちた。

( ;∀;)「あ……」

自分が泣いている事に気がついたのは、その時だった。

( ;∀;)

( ;∀;)「なあ、これでいいんだよなあ……?」

誰にともなく呟いた言葉は、涙声で裏返っていた。

ずっと狭いと思っていた自分のアパートが、今日はとても、広く感じた。



【終わり】

















































     【終わり】



     川 ゚ -゚)ヒョコ



        ガシ

     川 ゚ -゚)つ【終わり】



 ごみ箱←【終わり】ミ

        ∩

     川 ゚ -゚) ポイ









川 ゚ -゚)「もうちょっとだけ続くんじゃ」

( ;・∀・)「え?」


次回予告。

モララーが死ぬほど頑張る。

     ,..._ 

    /:::・:>ー-、

   ,r:::::::::::i ̄ ̄

  /;;;;;)ハノ))

  /;;;/;;::::;;ノ' 

 /;;ツ;;ノ;;ノ 

 '"´」''"L

  ↑カラス


次回で最終回となります。

変な時間に投下してごめんなさい。

それではおやすみなさいませ。トンダゴッサ!

返信2008/08/28 23:10:22

3midarezakioukamidarezakiouka   最終話 前半

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 01:34:46.12 id:XVTDah/Z0

最後のデート以来、モララーは以前と変わり無い生活を送っていた。

( ・∀・)「ご飯出来たよ―――あ」

それでも時々、彼女を思い出してしまう。

壊れたゲーム機を起動させようとした時や、綺麗に折りたたまれた衣服を出す時に。

その度にモララーは、肩を落として思いに馳せた。


( ・∀・)「はあ……」


ピンポーン


( ・∀・)(ん、誰だろ……)

( *・∀・)「ひょっとしてあの綺麗な巫女さん?」

そんなある日、彼のアパートに訪問者がやってきた。




( ;・∀・)(いや、もしかしてもしかすると……)


彼女が帰ってきたのかもしれない。

ありえない事なのに、頭では否定するのに、心がそれを許さない。


( ;・∀・)「はい、今開けます」


心臓の鼓動が高まる。

モララーは震える手でドアを開けた。





( ^ω^)('A`)「オイースwwwwwwww」

( ・∀・)




( ・∀・)

(#^ω^)「ドクオから聞いたお! 幽霊なんて嘘つきやがって!

       この前デートしたんだろあぁ!?」

('A`)「君という人間の人格を疑うね」

( ・∀・)

( *^ω^)「で、どこまでいったんだお? 経過からじっくり聞かせてもらおうか」

('A`)「今夜のオカズにするんだ。生々しい描写を頼むぜ」

( ・∀・)「キス……」

( ^ω^)「つまんねー! キスだけかお!?」

( ・∀・)「いや、キスしたかったけど、出来なかった……」

('A`)「ヘタレ乙wwwwww」 ←内心嬉しい




(^ω^ )

( ^ω^)「あの女の子は何処だお?」

('A`)「隠すとためにならんぞ」

( ・∀・)「……」

( ^ω^)「ドクオ警部! 犯人が黙秘権を行使しています!」

('A`)「これは刑法第774条に乗っ取って強制取り調べの刑に処す必要があるな」

( ・∀・)「―――れた」

('A`)「ん?」





( ・∀・)「別れた」







( ^ω^)

('A`)

( ・∀・)

( ^ω^)「……」

('A`)「……」

( ・∀・)




( *^ω^)「わwwwwwかwwwwwwれwwwwwwたwwwwwwwww」

('∀`)「wwwwwわwww笑っちゃ悪いぜ……wwwwwwwwww」




( ^ω^)「ドンマイドンマイwwwwwwwwwwwww」

('∀`)「人生そんな事もあるってwwwwwwwwww」

( ・∀・)「ああ……」

( ^ω^)「それはそれで経緯を聞きたいお!」

('A`)「俺たちには知る権利があるんだぜ」

( ・∀・)「死に別れたんだ」

( ^ω^)「しwwwwにwwwwwwww……」



( ^ω^)「え?」

('A`)「え?」




( ・∀・)「もう、あの子はいないんだ」



( ^ω^)('A`)



( ;^ω^)「ごめん……」

(;'A`)「すいませんでした……」

( ・∀・)「いや、いいよ……」

( ;^ω^)「あの、気を落とさないように……」

(;'A`)「力になれる事があったら何でも……」

( ・∀・)「いいんだ」



( ・∀・)「もう―――いいんだ」




( ・∀・)

( ;^ω^)

(;'A`)


ブーンたちは、思いもよらない事態に、声が出ないでいる。

モララーは彼らとは逆に、とても落ち着いていた。

( ;^ω^)「あの、今日はごめんお……また来るから」

( ・∀・)「ああ……」

(;'A`)「何かあったらすぐ連絡しろよ。ニートは年中有休だから」

( ・∀・)「わかった」




ブーンたちが帰った後、モララーは部屋の掃除を始めた。

たった数週間で、部屋はゴミ箱のように散らかっていた。

ちょっと前なら、脱ぎ捨てた服を洗濯機に入れる人がいた。

何も言わなくても、ゴミ袋を出してくれる人が―――いた。




( ・∀・)




乱雑に散らかった部屋のように、モララーの心は荒れていた。

整理出来ない感情が渦を巻き、燃えさかる炎のように暴れ回っている。

初めての恋だった。


だから、これが初めての失恋となる。





 暗い―――


 冷たい―――


 ここは何処―――


 私は―――



 誰?







ドンドン!


∑( ;・∀・)「!」



激しいノック音で、モララーは目を覚ました。

部屋の明かりをつける。時計の針は2時4分を指している。

( ;・∀・)(今のは、夢か)

不思議な気分だった。夢なのに、夢じゃないような。

感じるというよりは、客として見ているような、違和感。

まるで誰かの夢を覗いているような感覚だった。




( ;・∀・)(ていうか、こんな時間に誰だ?)

草木も眠る丑三つ時にやってくるような知り合いはいなかった。

部屋を間違えた酔っぱらいかと思ったが、ノック音は止まらない。

( ;・∀・)

ゆっくりとドアに近づき、耳をすました。


「―――て―――い! 開けて――――さい!」

( ・∀・)「!」


その声には聞き覚えがあった。

(自称)スーパー美少女巫女の声だ。




鍵を外し、ドアを開ける。

川;゚ -゚)「モララーさん!」

( ;・∀・)「クーさん! どうして?」

走ってきたのか、クーは息を切らして肩で呼吸をしている。

ひとまず中に迎え入れ、お茶を入れた。

川 ゚ -゚)「ゴクゴク」

川 ゚ -゚)「まずい粗茶をありがとうございます」

( ・∀・)「どういたしまして……」

川;゚ -゚)「そうだ! こんなまずい粗茶を飲んでる場合じゃないんですよ!」

( ・∀・)「二回も言われた……むなしい」




( ;・∀・)「大体あなた、どうやってこの家を知ったんですか」

川 ゚ -゚)「巫女ですから!」

( ・∀・)「そう言い切られると何だか説得力があります……」

川;゚ -゚)「じゃなくて、貞子さんの事でわかった事があるんです!」

( ;・∀・)「え!?」


自分のコップに伸ばした手を止めて、クーの顔を見つめる。

彼女の肩を掴んで、前後に激しく振った。


( ;・∀・)「どういう事ですか!? 何がわかったっていうんです!?」

川 ゚゚゚ -゚゚゚)))「おおおお落ち着いて下さいいいいいいい」




( ;・∀・)「すいません。でも一体何が?」

川 ゚ -゚)「何から話そうかな……そう、まずですね、彼女はもの凄く特殊な幽霊だったんです」

( ・∀・)「特殊ですか。確かに、あんなゲーマーな女の子そうそういない」

川#゚ -゚)「私帰りますよ」

( ;∀;)「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」

コホン、と咳を一つ。

川 ゚ -゚)「いいですか。除霊の儀式の最中、私はずっと違和感を覚えていました」

( ;・∀・)「―――というのは?」

川 ゚ -゚)「今まで幾度となく除霊の儀式は行いましたが、あんなにスムーズに出来たのは初めてです。

     それにですね、彼女を初めて見たとき、私は彼女が幽霊だと気がつかなかった」




( ・∀・)(それは単に貴方の力不足では……)

川#゚ -゚)「殴りますよ」

( ;・∀・)「すいませんでした! あと心は読まないで下さい!」

コホン、と咳をもう一度。

川 ゚ -゚)「その原因というのがようやくわかったんです。彼女は、生き霊だったんです」

( ・∀・)「生き霊……」

川 ゚ -゚)「ええ」

( ;・∀・)「生き霊!?」

川 ゚ -゚)「ええ」




( ;・∀・)「そんな馬鹿な! だって彼女はずっと昔に死んでるはずじゃ……」

川 ゚ -゚)「確かにその通りです。これを見て下さい」

クーはどこからともなく、古めかしい一冊の本を取り出した。

所々黒ずんでいて、中を開けるとほこりが舞った。

川 ゚ -゚)「この本の―――ここです。見て下さい」

( ・∀・)「ええっと……」

川 ゚ -゚)

( ;・∀・)「これは……!?」

川 ゚ -゚)「お分かり頂けましたか?」

( ・∀・)「いえ、僕古典の成績2なんで全然読めません」

川 ゚ -゚)「死ねばいいのに……」




川 ゚ -゚)「死ねばいいのに」

( ・∀・)「また二回も……てんどんは一度で十分ですよ。

      二回目はそこまでウケません」

川#゚ -゚)「いいですか」

( ;・∀・)「はい」

川 ゚ -゚)「ここにはこう書いてあります。

     作物が育たず、大飢饉に襲われた村の為に、天の神に生け贄を捧げた。

     選ばれた少女の名前は貞子。聖水の泉にその身を沈めた、と」

( ・∀・)

川 ゚ -゚)「わかりますか?」

( ・∀・)「貞子が……生け贄に……?」




川 ゚ -゚)「おそらく、陰陽師か巫女か、その道のプロがやったのでしょう。

     見事に貞子の魂だけが天に逝き、肉体には命が残った」

( ;・∀・)「命と魂って、分離出来るもんなんですか?」

川 ゚ -゚)「例えば、植物状態の人間なんかはその類です。

     それが魂が先に逝き、命だけが残っている状態なんです」

( ;・∀・)「じゃあ貞子の魂は」

川 ゚ -゚)「帰るべきところに帰りました。そう」



川 ゚ -゚)「命ある肉体にです!」

( ・∀・)




( ・∀・)「貞子は、死ぬ直前の記憶が、無かった」

川 ゚ -゚)「記憶の一部が肉体に留まったのが原因でしょう」

( ・∀・)「貞子は生きてる」

川 ゚ -゚)「そうです。貞子さんは生きてる」




( ;∀;)

川 ゚ -゚)「……」

( ;∀;)「良かった……本当に、良かった……」




∑( ;・∀・)

( ;・∀・)「待ってください!」

(゚- ゚ 川「はい。どの辺で待てばいいでしょうか?」

( ;・∀・)「そうじゃなくて、貞子は何百年も前の人間なんでしょう!?

      肉体なんて、もうぼろぼろなんじゃ……」

川 ゚ -゚)「ですが、彼女はちゃんと生き霊でした」

( ・∀・)「どうして……」

川 ゚ -゚)「聖水の力ですよ。

     そして強力な儀式によって、彼女の肉体は聖なる力によって保たれたんです」

( *・∀・)「じゃあ会えるんですよね!? 貞子に!」

川 ゚ -゚)「問題はそこです」

( ・∀・)「え?」




川 ゚ -゚)「魂と命が一度分離してしまうと、簡単にはくっつかない。

     おそらく今彼女の肉体には、融合出来ないそれら二つが存在している状態です。

     これが長く続けば、彼女は本当に死んでしまう」

( ;・∀・)「そんな……」

川 ゚ -゚)「だから―――」



川 ゚ー゚)「私が来たんです」

川 ゚ー゚)「今度は私が融合の儀式を行う。

     そうすれば、彼女は生き返る事が出来る」

( *・∀・)「やっほほーい! 流石はクー様!

      一般人には出来ない事を平然とやってのける!」

川 ゚ -゚)「そこに痺れる憧れるぅ!……ですが、今言いましたよね?」

( ・∀・)「何がです?」



川 ゚ -゚)「このまま時間が経てば、彼女は本当に死んでしまうと」

( ;・∀・)「あぁぁそうだ! 時間が無い!」

川 ゚ -゚)「ええ、しかし一つ問題が」

( ;・∀・)「まだ何かあるんですか!?」

川 ゚ -゚)「彼女がいたのは、別府村という場所です。

     グループ峠の廃道を通って、速山に入らなければならない」

( ・∀・)「それがなんで問題なんですか?」

川 ゚ -゚)「あそこは幽霊が出る場所という事で有名なんですよ。

     いろんな雑誌で特集記事とかあったのに読んでないんですか?」

( ;・∀・)「巫女さんが幽霊を怖がってどうするんですか!」




川 ゚ -゚)「怖いですよ。神道に携わる者なら、必ず一度は耳にしますから。

     『あの場所にだけは近づくな』という忠告を」

クーの表情はいつも以上に堅く、真剣そのものだった。

それほどまでに、危ない場所だという事である。

( ・∀・)「俺は行きます」

川 ゚ -゚)「死ぬかもしれませんよ」

( ・∀・)「……俺はこの数日間、ずっと死んでいた」

(#・∀・)「貞子がいないなんて、死んだも同然なんですよ!」

川 ゚ -゚)

(#・∀・)

川 ゚ー゚)「わかりました」




川 ゚ -゚)「さっそく行きましょう。車で飛ばせば、明日の朝にはつきます」

( ;・∀・)「すいません。変な事に巻き込んでしまって」

川 ゚ -゚)「いいんです。こういう時の為の巫女ですから」

(  ∀ )「―――ありがとうございます」

川 ゚ -゚)「では早速……」




「「話は聞かせて貰った!!」」


川;゚ -゚)「だ、誰だ!?」

( ・∀・)「俺わかるー」




(  ω )「天知る地知る我が知る!」

( ・∀・)「あれがブーンで」

( A )「正義の心が知っている!」

( ・∀・)「あっちがドクオです。友達です」

川 ゚ -゚)「なるほど」


(#^ω^)「「コラ――――――!!」」('A`#)


(#^ω^)「お前友達の登場シーン潰して何が面白いんだお!」

(#'A`)「血も涙も無いぜ!」

( ;・∀・)「今おまえらに構ってる暇無いんだよ!」




二人は顔を見合わせて、ふふんと鼻を鳴らした。

( ^ω^)「モララー」

('A`)「俺たちも別府村に行くぜ」

( ;・∀・)「え、い、いや、お前らは関係……」

( ^ω^)「友達が困ってるのに見捨てておけるかお!」

('A`)b「安心しろ! 自宅警備員のバイトは有休使ってきたぜ!」

( ;・∀・)「死ぬかもしれないんだぞ!」

( ^ω^)「承知の事だお!」

('A`)「ニートは命もかけれない臆病者だとでも思ったのか?」

( ;∀;)「―――くぅぅ、おまえら」




( ^ω^)('A`)

  。

  0

  ○

(貞子が生き返る →  貞子に友達が出来る → その友達を紹介してもらう

  → 彼女が出来る → ウマー)


( *^ω^)「お前にだけ良いかっこさせないお!」

(*'A`)「俺たち友達だもんな! 友・達・だ・も・ん・な!」

( ;∀;)「ありがとう……ありがとう……」

川 ゚ -゚)「凄く……不純です」


かくして、巫女と大学生とピザとニートのパーティが出来上がった。




彼らは意気揚々と外に出て、クーの車に乗り、

川 ゚ -゚)「悪いな。これ二人用の車なんだ」

込めない。


(;'A`)「そんな!」

( ;^ω^)「助けてモラえもん!」

( ・∀・)「あ、トランク空いてる」

( ;゚ω゚)(;゚A゚)「モラえも――――――ん!!」


不安しかないパーティが、一人の女の為に出発した。

闇の者たちが待ち受けているとも知らずに。





 怖い―――


 誰か―――


 助けて―――


 お願い―――



 モラ―――






 ろ―――


 きろ―――



川#゚ -゚)「起きろ――!!」

( ;・∀・)「はいぃ!!」

川 ゚ -゚)「着きましたよ」

( ;・∀・)「あ……ここが」

川 ゚ -゚)「はい。グループ峠です」

助手席から辺りを見回すと、霧のかかった深い谷が、ガードレールの向こう側に見えた。

反対には山の中に続く道がある。

木々が生い茂り、とても車で入れるような大きさじゃなかった。

あれが、クーの言っていた廃道である。




川 ゚ -゚)「今は朝の八時です。

     早く中に入らないと、別府村に着くまでに日が暮れてしまいます」

( ;・∀・)「そんなに時間がかかるんですか」

川 ゚ -゚)「ええ。だから食料を詰めたリュックを持ってきました。

     トランクの中に置いてあります。とりあえず降りましょうか」

モララーたちは車から降り、車の後ろに回る。

( ・∀・)「あ」

川 ゚ -゚)「あ」

トランクの中には、汗で全身を濡らした男たちが入っていた。

( ゚ω゚)「おはよぅ……」

(゚A゚)「もう朝か……」

( ・∀・)「うわあ…………」



  _,、_

川 ゚ -゚)「リュックびしょびしょやん」

( ゚ω゚)「俺たちの心配もしてくれお……」

(゚A゚)「死にたくなってきた……」

( ・∀・)「―――よし、行こう」

既に瀕死の二人を連れて、モララーたちは廃道へと足を踏み入れた。




廃道は、何とも気味の悪い道だった。

木々から差し込む光は乏しく、真っ昼間だというのに薄暗い。

じめじめした空気と、体を撫でるような冷気が恐怖を煽る。




(;'A`)「何か、妙に涼しいな」

( ^ω^)「山の中だから、ほら、マイナスイオンによって……」

川 ゚ -゚)「いえ、この山が霊山だからです。

     そこら中に妖気が漂っているので、素人のあなた方でも感じられるのですよ」

( ;・∀・)「何だか、今にも何か出てきそうな感じですね」

歩きながら、クー以外の三人は忙しなく辺りを見回している。

貞子以外の幽霊を見た事の無い三人にとって、この山はとても恐ろしい場所だ。


パキ


(;'A`)「ひ!」

( ^ω^)「木が折れただけだお。びびってやんのwwwwwww」

(;'A`)「てめえ……」





ガサガサ


( ゚ω゚)「うお!」

( ・∀・)「おお、タヌキだ。初めて見た」

('A`)「びびってんじゃないスかブーンさんwwwwwww」

( ;^ω^)「ちょっと声出しちゃっただけだお!」

( ;・∀・)「おまえらなぁ……」

川 ゚ -゚)「!」


先頭を歩いていたクーが、突如立ち止まった。

怪訝そうな顔で、周りに視線を走らせている。




( ・∀・)「どうしたんですか?」

川 ゚ -゚)「うん……気のせいだと思うんですけど」

('∀`)「あっれーwwww巫女さんしっかりしてくださいよwwwww」

( ^ω^)「誰もいないっすよwwwwwwwww」

川 ゚ -゚)「今一瞬だけ、私たちが五人いるように感じました」

( ;・∀・)「本当ですか?」

(;゚A゚)「いやちょっとそういう言い方は……」

( ;゚ω゚)「怖いからやめてくださいお」


四人はしばらくの間立ち止まり、辺りに注意を払った。

しかし鳥の鳴き声が聞こえるだけで、目に見える範囲には動物すらいない。




(・∀・; )

(^ω^; )

( ;^ω^)「誰もいませんお。ちゃんと四人です」

(;'A`)「そうですよ。やだなー」

川 ゚ -゚)「そのようですね……」

( ´∀`)「しっかりして下さいモナー」

( ;・∀・)「そうですよクーさん」

川 ゚ -゚)「私とした事が……ん」



( f´∀`)f



( ゚∀゚)(゚A゚)( ゚ω゚)川;゚ -゚)「「「「出た――――――!!!!」」」」





生気の無い白い顔。青い唇。広がった瞳孔。

そして何より、人間の気配を感じさせないそれは、間違いなく幽霊だった。


( ´∀`)「この山に何の用モナー。人間は帰れモナー」

( ;・∀・)「クーさん! 早く除霊を!」

川;゚ -゚)「駄目です!」

( ;・∀・)「どうして!?」

川;゚ -゚)「強力な怨念を感じます。私の力では、太刀打ちできない」

( ;・∀・)「嘘ー!?」

( ゚ω゚) ← 気絶

(゚A゚) ← +失禁




( ´∀`)「さっさと……」

木々がざわめいている。

張り詰めた空気が、ぴりぴりと体に突き刺さる感覚を覚えた。


(#´∀`)「帰れモナぁぁぁぁ――――!!!」

( ;・∀・)「うあああ!!」

川;゚ -゚)「おお――モーレツ!!」


全身の毛が逆立つような生ぬるい突風が吹いた。

悪意をもった霊気の風に、意識を持っていかれそうになる。

川;゚ -゚)「大変です。美少女巫女大ピンチ。タキシード仮面は来ないんでしょうか」

( ;・∀・)「たぶん来ないんじゃないかなぁ!?」




( ´∀`)「次は殺すモナ」

( ;・∀・)「頼む! ここを通してくれ!」

( ´∀`)「それは出来ないモナ。俺はこの速山の四天王の一人、モナー。

      リーダーから人間は通すなと言われてるモナ」

川 ゚ -゚)「厨展開になってきましたね。私こういうの大好きです。

     テンション上がってきた」

( ・∀・)「あんた意外と余裕あるな」

( ´∀`)「ふふふ」



「待ちな」

( ´∀`)「む」




( ・∀・)「ドクオ!」

('A`)「こいつは俺に任せろ。お前らは先に行け」

川;゚ -゚)「何を言っているんですか。ズボンびっしょびしょですよ」

('A`)「それは言わんといて……」


ドクオは股間部分を濡らしながらも、戦うつもりらしい。

一人でモナーの前に歩み出る。


( ´∀`)「俺に勝てると思って……む、お前、まさか!?」

('A`)「ふ、そのまさかだ」

( ・∀・) ゚ -゚)「?」




モララーたちには、彼らがどういう会話をしているのか理解出来ない。

('A`)「早く行け。時間が無いんだろう」

( ;・∀・)「本当に大丈夫なのかよ」

('A`)「大丈夫だ。俺の未来くらい大丈夫だ」

川 ゚ -゚)「じゃあ駄目だと思うんですけど」

(;'A`)「いいからさっさと行けって! そこの気絶したピザも連れてけよ!」

( ;・∀・)「……わかった」


モララーたちは、半信半疑だったが、ドクオに従う事にした。

今は迷っている時間すら惜しいのだ。




モララーたちは後ろ髪を引かれる思いで、ドクオを置いて走っていった。

対峙している二人は、モララーたちが見えなくなるまで無言で見つめ合っていた。


( ´∀`)「お前は―――」


( ´∀`)「童貞引きこもりニート。そうなんだな?」

('A`)「ご名答」


('∀`)「お前と同じさ」

( ´∀`)「……」



二人の間に異様な空気が立ちこめる。

駄目人間しかわからない特殊な妖気だ。




( ´∀`)「俺は三十歳で死ぬまでずっと童貞だったモナ。

      死因は何だと思う?」

(;'A`)

(#´∀`)「―――自慰行為中の心臓発作だモナ!!」

(;゚A゚)「ぐは!」

ドクオは頭を抱えてうずくまる。

呼吸が荒く、今にも意識を失って倒れそうだ。

( ´∀`)「ほう、持ちこたえるとは凄いモナ」

(;'A`)「ふ……今度は俺の番だ。俺はな、小学生の頃よく学級会議にかけられたんだ」

( ´∀`)「イタズラでもしてたのか?」

(;'A`)「違う」




(;'A`)「もっぱら議題は『ドクオ君が気持ち悪いので何とかして下さい』だ!!」



(*゚ー゚)『ドクオ君の机運びたくないでーす』

(‘‘)*『ドクオ君が持った食器使いたくありませーん』

从 ゚∀从『何かドクオがきもい』

(,,゚Д゚)『ではドクオ君がどうしたら気持ち悪くならないか、みんなで話し合いましょう!』



( ;´∀`)「ぐぁぁ!! 誰が得するんだその学級会議はぁぁ!!」

(;A;)「俺はみんなの前に立たされて、いつも半べそで会議を見守っていた……」

( ;´∀`)「中々やるじゃないか。しかし俺はまだまだやれるモナ!」


命をかけた不幸自慢の火ぶたが切られた!




(・∀・; )「大丈夫かな、ドクオの奴」


速山の頂上で、モララーたちはリュックから取り出した食料を広げていた。


川 ゚ -゚)「わかりません。戦っている気配はするんですけど」

( ・∀・)「けど?」

川 ゚ -゚)「何か……言葉にするのもアホらしい戦いが繰り広げられている気がします」

( ・∀・)「何ですか、それ」

川 ゚ -゚)「さあ」

( ^ω^)「ところで、持ってきた食料が全部ソイジョイなのは何でだお」




食事をすませると、彼らは山を下り始めた。

依然妙な気配を感じるも、幽霊が襲ってくる事は無かった。

( ・∀・)「あとどれくらいでしょうか」

川 ゚ -゚)「三時間、というところですかね」

( ;^ω^)「もう足が限界ですお」

川 ゚ -゚)「―――!」

川;゚ -゚)「モララーさん!」

( ;・∀・)「はい」

川;゚ -゚)「今感じました。貞子さんの霊気を」

( ;・∀・)「本当ですか!」

不明確な情報だった別府村に、途端に希望が沸く。

しかし現実はもっと切羽詰まっていた。




川;゚ -゚)「はい。ですが凄く弱々しい、今にも消えそうな気配でした」

( ;・∀・)「く―――」

( ;・∀・)「急ぎましょう!」

川;゚ -゚)「ええ!」


彼らは歩く事をやめて、走り始めた。

しかし整備された道路とは違い、山道は険しく、彼らの行く手を阻む。

何度も転びそうになったが、それでも彼らは走った。

伸びた枝が体に当たり、ひっかき傷を作っても、走り続けた。

( ;・∀・)(急げ急げ急げ! 貞子!)

いつの間にか先頭はモララーになっていた。

霊気を辿る事が出来るクーとは違って、モララーは道がわからない。

それなのに、モララーは間違えずに進んでいた。

彼女を想う気持ちが起こした、小さな奇跡なのかもしれない。




( ;・∀・)「ふう! ふう!」

川;゚ -゚)「はぁ……はぁ……」

( ;^ω^)「ぶひぃ……ひぃ……良いダイエットになるお」

いつの間にか、空は一面雲に覆われていた。

遠くの山には、分厚い雨雲も見える。

( ;^ω^)「ひぃ、ひぃ」

「そんな事でダイエットになると思うの?」

( ;^ω^)「ならないのかお?」

「甘いわね。だからあなたはデブなのよ」

( ;^ω^)「うるさいお!」




( ;・∀・)「ブーン」

( ;^ω^)「何だお! モララーまでデブって言う気かお!」

( ;・∀・)「いや、お前、誰と話してるんだ?」

( ^ω^)

(^ω^ )



ξf゚⊿゚)ξf



( ;・∀・)「げ!」

( ;^ω^)「まさか」

川 ゚ -゚)「出ました。悪霊です」





(文字数の関係で、後半へ続く)

返信2008/08/29 11:37:39

4midarezakioukamidarezakiouka   最終話 後半

128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 05:04:05.44 id:XVTDah/Z0

ξ゚⊿゚)ξ「私はツン。速山を守る四天王の一人」

( *^ω^)「可愛いおにゃのこキター!

      これも生き霊?」

川 ゚ -゚)「安心してください。しっかり死んでます」

( ^ω^)「ですよねー……」

ツンは確かに美しい幽霊だった。

ややきつい目つきをしているが、整った顔立ちをしていて、スタイルもそれなりに良い。

ξ゚⊿゚)ξ「私は生前、ずっと体重を気にして生きてきた」

(・∀・ )「何か語り出した。聞いても無いのに語り出したよ」

川 ゚ -゚)「RPGのボスはみんなそうです」




ξ゚⊿゚)ξ「ダイエットの為にデューク更家のウォーキングを90時間ぶっ続けでやったわ。

      そしたら過労で倒れて死んだの」

川 ゚ -゚)「なんて面白い死に方―――!!」

ξ゚⊿゚)ξ「私の怨念、簡単には消えなくってよ!」

( ;・∀・)「次から次へと邪魔しやがってくそ……」

( ^ω^)


( ^ω^)「え、ていうか、太ってなくね?」

ξ゚⊿゚)ξ「え?」

( ^ω^)「スタイル良いし、ダイエットの必要とか無いお」

ξ*゚⊿゚)ξ「ほ、本当?」

( ・∀・)

川 ゚ -゚)




( ^ω^)「普通に可愛いお」

ξ*゚⊿゚)ξ「そ、そんな、事言われても、信じないわよ!」

( ^ω^)「本当だお。ブーンが今まで見てきた中で一番可愛いお」

ξ*゚⊿゚)ξ「やだそんな……」

( ^ω^)「お世辞じゃないお」

ξ*゚⊿゚)ξ「ふふふ」



( ・∀・)「クーさん。放っといて行きませんか?」

川 ゚ -゚)「そうしましょう。まともに戦っても負けるだけですし」

時間が無いので、彼らをおいて先に行く事にした。

見ているだけでムカついてくるからという理由もあったが。




( ;・∀・)「どっちに行けばいいんですか」

川 ゚ -゚)「うーん……」

モララーたちは崖の前で立ち止まっていた。

道がほぼ垂直の壁で阻まれていたのだ。

川 ゚ -゚)「別府村は、この先のはずなんです。

     貞子さんの気配も感じます」

( ・∀・)「じゃあもしかして」

川 ゚ -゚)「この崖を登る必要がありそうですね」

ちょっとしたビルくらいの高さがありそうな崖を見上げる。

もし途中で落ちれば、ひとたまりも無い。




( ・∀・)「他の道を探している時間は無いでしょう」

川 ゚ -゚)「……はい。残念ながら」

遠くに見えていた雨雲が、今では空全体を覆っている。

もう少しで、雨が降りそうだった。

( ・∀・)「この崖を登りましょう」

川;゚ -゚)「し、しかし」

( ・∀・)「貴方は俺が運びます。背中に乗ってください」

川;゚ -゚)「私を背負ってこの崖を登る気ですか!?」

( ・∀・)「それしか方法が無いんですから、仕方ありません」

川;゚ -゚)「落ちたら、本当に死にますよ」

( ・∀・)「貴方だけは守ります」

川;゚ -゚)「……」




川;゚ -゚)

( ・∀・)

川;゚ -゚)「頑固ですね」

( ・∀・)「頑固です」

モララーの目には決意がみなぎっていた。

全ては貞子の為だ。

川 ゚ -゚)「わかりました。ただ一つ良いですか」

( ・∀・)「ありがとうございます! 何でしょう」

川 ゚ -゚)「この崖の先―――つまり別府村に、貞子さん以外の気配を感じます」

( ・∀・)「もう一つの気配?」




川 ゚ -゚)「ええ。悪意を持った霊の気配です。

     今まではずっと、別府村にいる貞子さんの気配を探っていた。

     だから霊が接近しても気がつかなかった」

川 ゚ -゚)「ですがここまで近づいてわかりました。

     貞子さんの気配に隠れるように、小さな霊気を感じるんです」

( ;・∀・)「小さいという事は、弱いんじゃ……」

川 ゚ -゚)「いえ、強い霊ほど霊力を隠すものです。

     今まで出てきた霊よりも、さらに強力な悪霊がいるのでしょう。

     おそらく四天王の残り。彼らのリーダー格の幽霊が」

( ;・∀・)「……」

一瞬だけ、空が眩しく光る。

かなり遅れて、落雷の音が辺りに轟いた。

( ;・∀・)「ごめんなさい。俺は、行く。貞子に会わないといけないから」




( ;・∀・)「貴方の命は死んでも守ります。

      でも貞子も生き返らせたい。彼女も助けたい」

( ;・∀・)「俺の全てを賭ける価値が、この村にあるんです!」

川 ゚ -゚)

モララーの顔が、二度目の落雷によって白く照らされた。

人間の進入に、山が怒っているようだ。

それでもモララーの決意は全く揺るがない。

全てを賭けるという彼の気持ちに偽りは無かった。

川 ゚ -゚)「わかりました。ですが、命を賭けるというのはやめて下さい。

     貴方は生き抜くべきだ。貞子さんと共に」

( ・∀・)「クーさん……」

そっと頷いてから、モララーは後ろを向いてしゃがみ込んだ。

背中にクーを乗せると、行く手を阻む壁を睨みつけ、力強く立ち上がった。




崖はごつごつした岩が無数に飛び出しているので、掴む場所には困らない。

しかしロッククライミングの経験が無いモララーにとって、この高さは危険きわまりない。

唯一の救いは、クーが生前のツンよりもずっと軽いという事だ。


( ;・∀・)「―――!」


数メートルまでは、スムーズに上る事が出来た。

問題はそこからだった。


まず腕から疲弊してきて、掴む力が弱まってくる。

同時に足の踏ん張りも効かなくなってくるので、体の安定が徐々に無くなってきた。

少しでも足を引っかけるところを間違えれば、真っ逆さまに落ちてしまう。

その恐怖がどの岩を掴むか躊躇わせ、時間の消費が体力の消費に繋がる。


過酷な試練だった。

自分だけでなく、二人の女の命も関わってくる事を考えると、精神的な疲労は甚大なものでる。




( ;・∀・)「ぐ―――!」

つかみ所が悪かったか、指の爪が半分剥がれてしまった。

慌てて別の岩を掴むが、力はさらに弱まった。

既に十メートル以上上っている。

今下の堅い地面に落ちれば―――ただではすまない。


川;゚ -゚)「……」

クーはとても歯がゆかった。

彼の背中にしがみつく事しか出来ない自分が情けなかった。

声援だけなら送る事も出来るが、集中力を削いでしまうだけなのでそれも出来ない。

今はただ、無事に上り切る事を祈るだけしか出来なかった。




( ∀ )「ハァ――ハァ――」

( ;・∀・)(まだいけるさ……俺はまだいける……)

指先から流れ出た血が、腕を伝って顔に落ちる。

力を込めれば、それだけ血も溢れた。

一つ岩を掴む度に、指に激痛が走った。

もはや体力は底をついていた。


彼を動かしているのは、ただただ心の力だった。






( ; ∀ )「はあ……はあ……っ!!」


モララーは大の字で地面に転がっている。

乳酸が体の中で暴れ狂っているようだ。

川 ゚ -゚)「モララーさん」

( ;・∀・)「わかってます。時間は無い」

立ち上がり、前を見据える。

そこに広がっているのは、かつて人が住んでいた場所の残りクズ。

廃墟となった、別府村だった。




川 ゚ -゚)「気配は感じますが、正確な場所はわかりません。

     記述によると、貞子さんは村の中にある聖水の泉にいるはずです。

     手分けして泉を探しましょう」

( ;・∀・)「はい」

二人は別れて村を探索する。

しかし廃墟の別府村はとても狭く、探し回る程の大きさは無かった。

川;゚ -゚)「何か見つかりましたか?」

( ;・∀・)「いいえ。もしかすると村の外なんじゃないですか?」

川;゚ -゚)「気配はこの村から感じます。泉は必ずこの村のどこかにあるはずなんです」

( ;・∀・)「ほとんどの家は腐ってぼろぼろです。

      完全に無くなった家も含めたら、たぶん村はもっと大きかったんでしょう」

川;゚ -゚)「だとしても、気配は確かにこの中に感じるんです!」




( ;・∀・)「でも……」

周りを見渡したところで、目につくのは半壊した家屋だ。

完全に残っているのは、村の中心にある井戸だけである。

川;゚ -゚)「もう一度手分けして探しましょう」

( ;・∀・)「はい」

時間はもう無かった。

そんな時、まるでタイミングを計ったかのように、奴がやってきた。


「オーッホッホッホッホッホ!」


( ;・∀・)「何だ……まさか!」

川;゚ -゚)「とうとう来た……」




別府村に巣くう、悪霊である。


川;゚ -゚)「私が戦います。モララーさんは泉を」

( ;・∀・)「融合の儀式はクーさんしか出来ないんでしょう!

      ここは俺が足止めします!」

「人間ごときが私にたてつこうなんて百億光年早いわ!

 四天王のリーダーの力見せてあげるわ!」

川;゚ -゚)「あの強力な悪霊二人を束ねる者ですよ!

     下手したら一撃で、魂を喰われる!」

( ;・∀・)「だからって貴方がどうこう出来る相手でも……百億光年?」

川 ゚ -゚)「……光年は距離ですね」

「嘘、マジで?」




('、`*川「年ついてるからてっきり時間の単位かと思ってたわー。

     超恥ずかしい。他の二人には黙っておいてね」

( ・∀・)「……」

川 ゚ -゚)「……」

( ・∀・)「強いですか。この悪霊」

川 ゚ -゚)「ほとんど霊力を感じません。きっと隠しているんでしょう。きっと」

('、`*川「ふふふ。パンピーが霊力を計ろうなんておこがましい!

     私は冥界からやってきた一流の悪霊なのよ!」

( ・∀・)「このうさんくささ―――まさかお前」



( ・∀・)「ペニサスか!」

('、`*川




('、`;川「ちちち、違う! 私は冥界の帝王ルシフェル! この速山四天王の一人よ!」

(・∀・ )「ルシフェルって聞いた事あるんですけど何でしたっけ」

川 ゚ -゚)「一番偉い悪魔です。こんな山にいる訳無いんですけど」

('、`;川「あーあールシフェルはルシフェルでも、スペル全然違うから!」

( ・∀・)「やっちゃって下さい」

川 ゚ -゚)「てい」

('、`;川「グェ――――! お前パンピーじゃないじゃん! 何やっちゃってんの!

     何それ、お札? ちょっとありえなーい! 何本格的に除霊とかしちゃってんのマジ勘弁ー!」

( ・∀・)「ここに来てなんなんだこいつは……そしてもう一人の四天王は何処だよ」

('、`*川「実はまだ三人しかメンバーいないのよね」

川 ゚ -゚)「何ですかこのうさんくさい帝王は……」

( ・∀・)「貞子の先輩らしいですよ……どうでもいいんですけど」




('、`*川「あら、貞子知ってんの?

     あの子をメンバーに入れたいんだけど、全然起きないのよね」

( ;・∀・)「起きない? 貞子を見たのか!?」

('、`*川「この村にいるよー。ほら、あの井戸の中」


川;゚ -゚)「「井戸!!」」(・∀・; )


('、`;川「え、え、何? 井戸そんなに珍しい?」

川;゚ -゚)「村に泉を作るには時間がかかった」

( ;・∀・)「だから元からあるものを泉にした……そういう事ですか!」

川 ゚ -゚)「行きましょう!」

( ・∀・)「はい!」

('、`;川「えぇちょっと待って超置いてけぼりなんですけどー」




モララーたちは井戸に駆け寄り、中を覗いた。

しかし暗闇が視界を遮り、底が見えない。

川;゚ -゚)「この桶、まだ使えそうですね。私が中に入ります。

     合図をしたら、そこのうさんくさい奴と一緒に縄を引いて下さい」

( ;・∀・)「いや、俺が入りますけど」

川 ゚ -゚)「駄目です。私では貴方の体重を上げられない」

( ;・∀・)「わ、わかりました……」

クーは桶に足を入れ、縄に捕まる。

繋がっている縄は、モララーがしっかりと握った。

そのままクーは、モララーの支えにより、ゆっくりと井戸の中に入っていった。




( ;・∀・)「大丈夫ですか!」

「ああ! そのままずっと下げてくれ!」

( ;・∀・)「わかりました!」

(・∀・; )「しっかり縄を持てよルシフェル!」

('、`;川「ひぃ……ひぃ……なんで私がこんなこと……」

井戸は深く、途中で千切れていた縄の余裕が無くなってきた。

このままいくと、途中で止まってしまう。

しかしもう限界まで下げたというところで、ふと重みが無くなった。

ついに下まで下がったのだ。

( ;・∀・)「クーさん!」

「……」

( ;・∀・)「貞子は……!」




「……貞子さんは、見つかった! 縄を上げてくれ……!」

( ・∀・)「は、はい!!」

縄にかけた手にさらに力がこもる。

下げた時よりも貞子の体重分だけ重みが増していた。

それでもモララーにとって、この重みは何でもなかった。

この為に、命を賭けてここまで来たのだ。


( *・∀・)「やった……やった……!」


全身を使って縄を引き上げていく。

下げた時の数倍の早さで、クーは戻ってきた。

その腕の中に、眠り続ける貞子を抱いて。


( ・∀・)「貞子!」





川д川


( *・∀・)「本当に……本当に生きてたんだ……!」

川;゚ -゚)「……」

( ・∀・)「早く融合の儀式を!」

川;゚ -゚)「え、ええ」

クーはそっと貞子の体を地面に下ろした。

リュックから札を取り出し、貞子の濡れた体に貼り付けていく。

川 ゚ -゚)「儀式……という程ではありません。

     生者がかけた呪いを外すだけですから……いきます」

横たえた体に両手を添え、クーは目を瞑った。




川 ゚ -゚)「―――。―――――――」

呪文のような言葉を小さく呟き出す。

それと同時に、彼女の両手から、淡い緑色の光が溢れてきた。

( *・∀・)「貞子……」

('、`;川「……」

光は貞子を包み、体の表面から紫色の煙が立ち上ってくる。

呪いの力が体から抜け出ているのだ。

しばらくその状態が続いたが、やがて煙の量が減ってきた。

最後に一塊吹き出すと、もう煙は出てこなくなった。

川;゚ -゚)「―――終わりです。呪いは解けました」

( *・∀・)「やった……やったぞー!!」




( *・∀・)「貞子!」

川д川

( ・∀・)「……貞子?」

いくら呼びかけても、貞子が目を覚ます事は無い。

肩を揺さぶっても、冷たくなった体に、何も反応は無かった。

川;゚ -゚)

(・∀・ )「クーさん、貞子は……」

川;゚ -゚)

(・∀・; )

( ;・∀・)「嘘だろ……そんな……」

川;゚ -゚)











川;゚ -゚)「間に合い、ませんでした」















( ・∀・)「あ……」


( ;∀;)「あ……ああぁぁぁぁ……」


( ;∀;)「さだ……こぉぉ……」



握りしめた拳に、涙の滴が落ちる。

すると彼に同調したように、雨が降り出してきた。


( ;∀;)「さだ……こ……どうして……」


降りしきる雨に、涙は流されていく。

彼と同じように、空も泣いているようだった。




川;゚ -゚)「呪いは解けました。融合も、ちゃんと……。

     でも彼女の体から、霊力がほとんど抜けきっていた。

     人として生きられるだけの霊力すら無い肉体は、もう目覚める事はありません」

( ;∀;)「さだこ……目を開けてくれ……」

川;゚ -゚)「壊れた器で、魂と命はもたない。彼女はもうすぐ、天に還ります」

( ;∀;)「くそ……くそぉ……」


(;∀; )「何とかならないんですか! クーさん!?」

川;゚ -゚)「すいません―――私では力不足です」

(;∀; )「くっ……うぁぁああ……くそ!!」




( ;∀;)「お前のせいだぞ!」

('、`;川「え……」

( ;∀;)「お前がフザけた事やって邪魔したから!!

      だから貞子は死んだんだ!! どうしてくれるんだよぉぉ!!」

('、`;川「あの……私は……」

川;゚ -゚)「モララーさん。貞子の霊力はもっと前に尽きていた。

     この幽霊のせいではありません」

( ;∀;)

川;゚ -゚)「どうか、貞子さんのご冥福を祈って」

( ;∀;)「ふ……ざけるなぁぁ!!!」




( ;∀;)「俺は!! 何の為に……ここまで!!

      ここまで来たんだよ!!!」

川;゚ -゚)「貞子さんを生き返らせる為―――です。

     しかし全く無駄だった訳ではありません。

     こうする事により、貞子さんの魂はちゃんとした場所へ送られます。

     だから無駄じゃないんです。貞子さんはきっと、貴方に感謝しています」

( ;∀;)「………………」



激しい雨が体を打つ。

貞子の白い肌に、容赦なく降り注ぐ。

モララーは堪らず貞子を抱きしめた。

彼の止まらない嗚咽は、雨音よりも大きく、悲しく、別府村に響く。


('、`;川(………………)










木陰で雨宿りをしている、人間と幽霊の姿があった。

( ´∀`)「球技大会は毎年ズル休みしてたモナ」

('A`)「ぶっちゃけ基本だよな。あとバレンタインな」

( ´∀`)「あの日は苦痛だったモナ……」

相当な時間話し込んでいた為、すっかり打ち解けている。

もはや敵同士だった事など覚えてすらいない。

( ´∀`)「さて、そろそろいくか」

('A`)「帰るのか?」

( ´∀`)「違うモナ。成仏するんだモナ」

(;'A`)「マジかよ」




('A`)「未練があるからこの世にいるんじゃないのか?」

( ´∀`)「確かにあったモナ。けど―――」


( ´∀`)「もう一度、来世で頑張ってみるモナ」

('A`)「……」


数時間前の彼とは打って変わって明るい表情だった。

ドクオと話していたのはただの不幸自慢だったのだが、それでも彼の中で、何かが変わったようだ。


('∀`)「そうだな、それがいい」

( ´∀`)「お前も頑張れモナ。間違ってもアレの最中に心臓麻痺になるなよ」

('A`)「ああ。それだけは勘弁したい」




( ´∀`)「じゃあな童貞」

('A`)「あばよ童貞」

( ´∀`)「―――!」


今まさに、成仏しかけたそのときだった。

モナーは突然立ち上がり、あさっての方向を見上げて険しい目つきになった。


('A`)「どうした。気が変わったのか?」

( ´∀`)「……ああ。ちょっと用事が出来たモナ。

      成仏するのはその後にするモナ」

('A`)「そうか……」

( ´∀`)「それじゃ」

モナーはまるで空気に溶けるようにして消えていった。

一人になったドクオは、モララーの事を思い出していた。

一緒についてきたのは、最初こそは不純な動機だった。

しかし彼の気持ちを考えると、そんな事を考えられなくなってきていた。

彼は生まれて初めて、他人の恋が成功する事を、心の底から祈った。




ブーンとツンは、大きな岩の亀裂の中で、寄り添うようにして雨を凌いでいた。

まるで恋人たちがベンチで肩を寄せ合っているようだ。

ξ゚⊿゚)ξ「なんでダイエットとかしちゃったんだろ」

( ^ω^)「……さあ」

ξ゚⊿゚)ξ「それもデューク更家のウォーキングなんか」

( ^ω^)「何でだろね」

ξ゚⊿゚)ξ「……」

( ^ω^)「……」

ツンのため息は、雨音にかき消されて音もなく消えていく。

ξ゚⊿゚)ξ「やり直したいわ」




ξ゚⊿゚)ξ「もう一度、最初からやり直したい」

( ^ω^)「出来るのかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「もう幽霊だから無理―――」

ξ*゚⊿゚)ξ「いえ、出来るわ!」

( ;^ω^)「うぉ、びっくりした」

ξ*゚⊿゚)ξ「来世でやり直せば良いのよ!

       このまま幽霊で居続けるなんてもったいないじゃん!

       ほら、私って美少女だし?」

( ^ω^)「そだね」

ξ*゚⊿゚)ξ「あーもうなんで早く気がつかなかったんだろ!」

( ^ω^)「おっおっ」




ξ゚⊿゚)ξ「という訳で私成仏します」

( ^ω^)「唐突だな……」

ξ゚⊿゚)ξ「短い付き合いだったけど、アンタには感謝してるわ。

      このまま四天王なんてよくわからない仕事してるより、

      成仏した方が望みあるって気がつかせてくれたんだもん」

( ^ω^)「まず四天王ってところに疑問を持たなかったのかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「だって冥界の帝王様に誘われたら断れなくない?」

( ;^ω^)「何それ……この山そんなのがいるんだ」

ξ゚⊿゚)ξ「私もびっくりしちゃったわよ。だから―――」

ξ゚⊿゚)ξ「……」

( ^ω^)「?」




ツンは立ち上がり、一人で岩の影から出て行った。

怪訝そうな顔でブーンが後を追う。

( ;^ω^)「どうしたんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「最後の仕事みたい。私行かなきゃ」

( ^ω^)「そうかお……」

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン。私が成仏したらそのピザ直しなさいよ」

( ;^ω^)「く……だんだん調子に乗ってきたな」

ξ゚⊿゚)ξ「……じゃあね」

( ^ω^)「……」



( ^ω^)「さようなら」
















( ;∀;)「……」


モララーは、もう泣き果てて声も出ない様だった。

彼の腕の中で、静かに眠る貞子は、彼の様子も知らずおだやかな顔をしていた。


川 ゚ -゚)「……」

('、`*川「あのう……」

川 ゚ -゚)「まだいたんですか……」

('、`*川「霊力が足りれば、貞子は助かるんですよね?」

川 ゚ -゚)「ええ。ですが他人の体に分けるとなると、相当量の霊力がいります。

     私と貴方ではとても足りない」

('、`*川「じゃあ……」





( ´∀`)「お呼びでしょうか」

ξ゚⊿゚)ξ「ルシフェル様」


('、`*川「この二人もいるとしたら、霊力は足りますか?」

川;゚ -゚)「!!」

川;゚ -゚)「足りる、かもしれません!」

一筋の光明が差した。

賭けるとすれば、もはやそれしかなかった。

川;゚ -゚)「ですがそうなると、全ての霊力を使わないとおそらく……」

( ´∀`)「事情はわからないけど、どうせ成仏する身だモナ。全部使ってやるモナ」

ξ゚⊿゚)ξ「自分も同じく」

川;゚ -゚)「それなら……いける!」




( ;・∀・)「……」

( ;・∀・)「良いんですか……本当に」

( ´∀`)「どくんだモナ」


モナーが貞子に手を当てる。

淡い小さな光が、彼の手のひらに灯った。


( ´∀`)「……」

( ´∀`)「お前の彼女モナ?」

( ;・∀・)「あ、えっと……」

光が強くなるにつれて、モナーの体が、徐々に薄くなってきた。

...;;;;;;;;∀`)「大事にしてやるんだモナ―――」

その言葉を最後に、モナーは光の粒となって、消えていった。




ξ゚⊿゚)ξ「次は私ね」


モナーと同じように、貞子の体に手を当てる。

その手から発する霊気は、悪霊とは思えない程、柔らかい光を放った。


ξ゚⊿゚)ξ「はー。いいわねー恋人持ちって」

( ;・∀・)「すいません。俺なんかの為に」

..;;゚⊿゚)ξ「別にあんたの為じゃないけどね」

...;;;;;;;;゚)ξ「ま、せいぜい幸せになりなさい―――」


光に溶けていく彼女は、まるで女神のようだった。

「ブーンによろしくね」消える直前、彼女はそう言い残した。




川;゚ -゚)「では少ないですが、私の霊力を与えます」

('、`*川「ちょい待ち。私がまだよ」

川;゚ -゚)「言っちゃ悪いですけど、貴方私よりずっと霊力がありませんよ」

('、`*川「ずばっと言うわね-。あんたはもんたか。

      大体あんたは生きてる人間なんだから、全部の霊力は使えないでしょ?」

川;゚ -゚)「それは貴方も同じでしょう」

('、`*川「私もあいつらと同じで、成仏するつもりだから大丈夫よ」


クーの制止も聞かず、ペニサスは貞子に触れる。


( ;・∀・)「そうしてくれるのは嬉しいんですけど……。

      この世に残した未練とか、あるんじゃないんですか」

('、`*川「あったわよ」




彼女が発する光は、モナーやツンに比べると、ずっと小さいものだった。

しかし全ての霊力をつぎ込んでいる分だけあって、その光は力強い。

('、`*川「私ね、可愛いー後輩が欲しかったのよ」

( ・∀・)「後輩……」

('、`*川「自分で言うのもなんだけど、私って人の上に立つタイプじゃないじゃん?

     でも学級委員長とか、部活の部長とか、めんどくさい事はよく押しつけられてたの」

川 ゚ -゚)「……」

.;;、`*川「後輩は言うこと聞かないくせに、文句ばっかし……。

     だから幽霊になったら、何でも言うこと聞くパシリが欲しいなーと」

( ;・∀・)「ひどっ」

..;;;;;;`*川「……本当は、友達が欲しかっただけかもしれないけどね。ねえ、モララー」

( ・∀・)



「この子を幸せにしてあげて―――」





( ・∀・)

( ・∀・)「―――はい、必ず」

川 ゚ -゚)「……では、これで最後です」


クーは出せる分だけの霊力を、貞子の体にありったけ注ぎ込んだ。

体がふらつき、モララーに支えられるまで、彼女は霊力を使い切った。

これで駄目なら、全てが終わる。


川;゚ -゚)

( ;・∀・)

川д川



( ・∀・)





















川д川「モララー……さん?」






( ・∀・)「貞子……」


















( ・∀・)「さ……」

( ;∀;)「あ……」

川;д川「あ、あれ……?」

川д;川「私たちかんらんしゃに乗ってたんじゃ……」

( ;∀;)「……」

川;゚ー゚)「……」

川;д川「あの……なんで泣いているんですか……? それと……」

川*д川「く、苦しいです……」

( ;∀;)「ごめん。でもしばらくこうしてたいから……」

川*д川「あ、あの、嫌じゃ、ないんですけど……」



(゚ー゚;川))) (素直クーはクールに去るぜ……)





「貞子……」

「はい……」

「地球も観覧車なんだよ。ずっと回ってるから……」

「言われてみれば……」


彼らの初めの出会いは、貞子の呪いだった。

その呪いは、巫女であるクーが解いた。


「だからあの時の続きを……」

「と、とりあえず鼻水を……鼻水を拭いて下さい……!」


しかしモララーには、もう一つの呪いがかかっていた。

その効力はすさまじく、数百年の時を超えて、彼らを結びつけた。






「はい、チーンして」

「んぐ……」

「全くもう……子供じゃないんだから……」


巫女であるクーでさえ、解けないその呪いは、


「貞子……」

「はい……」



( *・∀・)「―――ただいま」

川*д川「―――おかえりなさい」



これから先、一生解ける事は無いだろう。








        /^ヽ

        { i  }

   ,-‐'゛ ゙̄"'ヽ  ノ⌒゙'' 、,

   `、.._  ヽ r'⌒ヽー,  ノ'

     ゙'.,.ィ´ト、*,イ⌒`',、

      / /  }  ``  }

      |_,.イ´i`ー,--‐'′

       /.ヽ_,i、ノ

       / /

      / /

  |   / /

  ||  / /   /}

  | .| / /   / /__

 | |/ / / ̄ ̄,,,,-‐'

             ̄

 隣の貞子さんのようです  ―完―











270 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/27(水) 08:44:51.12 ID:+TUiJgoI0

六時には終わるはずだったんですが、思ったより長くなってしまいました。

いつもながら変な時間の投下でごめんなさい。


    ヘ,o=oy'^

   、  _L_;二;_.j_  ,

    ̄ ト、~Y~,/| ̄

    ,|yΛ=スイ|、

.   ' | | !;∀Y i| `

    |イYト〉イY.|

    .レYy'`vレ|

     Vy  V'

  ↑最後を飾るアブラゼミ


この作品を読んで、普段は見えなかったAAの魅力が伝われば幸いです。

纏めて下さった別府様、グループ様、ブーン速。様に多謝。

徹夜の方はお早めに寝てください。

さっき起きた方は今日一日頑張って下さい。僕は寝ます。

死んだように寝ます。

それでは皆さんさようなら。またいつかどこかでお会いしましょう。

返信2008/08/29 11:47:23